全道代表高校長研で道教委所管事項説明② 道立学校間連携積極的に(道・道教委 2018-05-02付)
説明概要はつぎのとおり。
《高校教育課②》
【就職指導②】
▼高校就職促進マッチング事業
すべての管内で生徒や保護者、進路指導担当教員を対象に、企業・業種に対する理解促進を図る企業見学会を実施。前年度は百六社に、生徒八百三十二人、保護者二十四人が参加した。各学校においては、引き続き、保護者に対し積極的な参加を働きかけていただきたい。
▼高校生等労働教育啓発事業等
道経済部では、就労前の高校生などを対象に、労働法の基礎知識や働く人の人権に関する知識を養い、将来の安定した職業生活の確保に資するため、大学教授や社会保険労務士などが講師となり講演を行う高校生等労働教育啓発事業を引き続き実施することとしており、各学校においては積極的に活用いただきたい。
労働に関する教育内容を一層充実する観点から、授業やホームルーム活動などにおいて、道労働局や行政書士会が実施している出前講座や、道経済部が昨年度改正した『働く若者ルールブック』、高校教員等向けの労働法教育に関するセミナーなどを活用していただきたい。
【寄宿舎の宿日直業務の適正な執行】
三十年一月二十六日付教高第一九〇八号にて通知および事務連絡した趣旨に基づき、業務の見直しを行い、縮減を図るなど、適切に実施していただきたい。
【専門高校で学ぶ生徒の学習成果の発表】
専門高校生が活躍する研究発表大会等の各種大会やフェアなどの日程などを高校教育課のWebページで公開した。各学校においては、PTA総会や学年懇談会など、保護者が学校に集まる機会を活用して、専門高校の取組について、保護者や地域の方々などに周知を図るようお願いする。
▼水産部会
▽実習船一般公開=6月10日、小樽港―水産高校の生徒が普段乗っている大型船への乗船など
▼農業部会
▽ガーデニング甲子園=6月23日~7月1日、大通公園四丁目―ガーデニング作品の展示
▼工業部会
▽二〇一八サイエンスパーク(工業フェスタ)=7月26~27日、札幌駅前通地下歩行空間・道庁赤れんが庁舎―製作したロボットの操作体験や工作教室
▼家庭部会
▽第3回道地区高校生介護技術コンテスト=9月21日、北翔大学―課題に基づいた介護技術を競う
▽道高校家庭クラブ連盟研究発表大会=10月4~5日、倶知安町文化福祉センター―学習活動の成果を発表
▼商業部会
▽道高校商業教育フェア=9月14~15日、新さっぽろサンピアザ光の広場―開発商品の販売や試作品の発表
【海外からの教育旅行の受け入れ】
グローバル化が進展する中、海外の高校生などが日本を訪れた際に学校を訪問する教育旅行を受け入れることは、諸外国の人々と互いの歴史や文化、習慣などを理解し合い、異なる文化や生活習慣をもつ人々と協調して生きていく態度を育成する上で意義がある。
より多くの学校が海外からの教育旅行を受け入れることができるよう、高校教育課のWebページに、受け入れが可能な学校について、交流活動や受け入れ可能な月、受け入れ可能な人数などの情報を掲載。各学校においては、受け入れ機会の拡大について、積極的に検討いただきたい。
【日本の次世代リーダー養成塾】
三十年度の日本の次世代リーダー養成塾は、七月二十六日から八月八日までの期間、福岡県および佐賀県で開催予定であり、道として、参加者の募集や参加費減免などを実施する。
三十年三月十九日付教高第二二七六号通知によって、次代の北海道を担う青少年育成協議会の依頼を各学校へ送付した。各学校においては、生徒に情報提供するとともに、参加を働きかけていただきたい。
【北海道空撮写真の寄贈】
二十九年三月から行っている北海道空撮写真の寄贈については、寄贈者から直接、教育長へ申し出があり、すべての公立学校に空撮写真を受け入れることとしたもの。
二十九年度末現在、約三割の高校に寄贈されており、本年度以降についても、寄贈者の意向に基づき、すべての高校への受け入れが完了するまでの間、引き続き受け入れをお願いする。
【高校等就学支援金】
新制度導入から五年目となり、概ね事務処理体制が確立されてきたものと考えるが、例年、実績報告に誤りがあり、国に対して返還金が発生している。原因としては、再婚などによる保護者等の変更など、身上変更があった場合に、担任と事務室の連携不足が生じていることがある。
三十一年四月からマイナンバーを利用した高校等就学支援金システムを導入するため、各教育局に専用端末を設置し、ことしの秋ごろに運用テストを行う予定。高校においても数校程度協力いただくことになるので、日程など決定次第、あらためて依頼させていただく。
【授業料の徴収】
授業料については、保護者の所得が就学支援金の支給条件を超えている場合、授業料を徴収することとなるが、未納者がいる学校にあっては、道立学校授業料等未納対策事務取扱要領に基づく適切な対応をお願いする。
【これからの高校づくりに関する指針】
本年三月二十八日、教育委員会において決定した。本指針に基づく再編整備などは、三十三年度以降の配置計画から適用することとするが、地域連携特例校の取扱いなど、実施可能な施策については三十年度から実施する。
【公立高校配置計画の策定】
公立高校配置計画案(三十一~三十三年度)については、六月に公表予定。
四月十九日から五月十一日にかけて、通学区域ごとに地域別検討協議会を開催する。
【多様なタイプの高校づくり】
▼単位制の新規導入
本年度、新たに小樽未来創造高校の工業科および商業科に単位制を導入した。
三十一年度は、函館市内新設校、稚内高校の普通科および商業科に単位制を導入する予定。
▼連携型中高一貫教育
連携型中高一貫教育に関して、道立学校管理規則をつぎのとおり一部改正。
▽羅臼町立の羅臼中学校と春松中学校が廃止され、知床未来中学校が設置されたことから、羅臼高校の連携中学校を知床未来中学校に変更
▽湧別町立の湖陵中学校が廃止され、義務教育学校である芭露学園が設置されたことから、湧別高校の連携中学校を湧別中学校および上湧別中学校のみに変更
▼教育課程の編成・実施
総合学科校および単位制、フィールド制の導入校において、系列の見直しや選択科目の大幅な増減など教育課程を変更する場合は、早い段階から高校教育企画グループに相談いただきたい。
生徒の興味・関心、進路希望などに応じた幅広い科目の開設、習熟度別指導やチーム・ティーチングによるきめ細かな学習指導の充実を図るとともに、教育課程編成がそれぞれのタイプの趣旨を踏まえ、対外的に説明責任を果たせるものとなっているか点検していただきたい。
▼広報活動
新年度において、ホームページの更新や学校案内のパンフレットを作成する際には、それぞれのタイプの特色が保護者や中学生により分かりやすいものとなるよう、工夫改善を図っていただきたい。
【地域連携特例校・地域連携協力校】
これからの高校づくりに関する指針において、学校と地域が連携した高校の魅力化や特色づくりを一層進める必要があるため、従来の地域キャンパス校を地域連携特例校に、センター校を地域連携協力校に名称を変更した。
道立高校地域キャンパス校・センター校連携実施要綱を道立高校地域連携特例校・地域連携協力校連携実施要綱に改定し、各学校に通知した。
本年度、試行的に地域連携特例校間における遠隔授業を五組十校で実施予定。
▼三十年度地域連携特例校間における遠隔授業の予定(①教科②科目など)。
▽配信校・上ノ国、受信校・豊富=①公民②社会基礎
▽配信校・豊富、受信校・上ノ国=①地理歴史②日本史B
▽配信校・津別、受信校・佐呂間=①外国語②コミュニケーション英語I
▽配信校・佐呂間、受信校・津別=①外国語②コミュニケーション英語I
▽配信校・雄武、受信校・興部=①外国語、数学など②コミュニケーション英語I、数学Iなど―道立学校間連携の一部で実施
▽配信校・興部、受信校・雄武=①外国語②コミュニケーション英語=―道立学校間連携の一部で実施
▽配信校・穂別、受信校・阿寒=②総合的な学習の時間
▽配信校・阿寒、受信校・穂別=②総合的な学習の時間
▽配信校・福島商業、受信校・苫前商業=①商業―生徒実習交流
▽配信校・苫前商業、受信校・福島商業=①商業―生徒実習交流
【道立学校間連携】
昨年度、七組十四校で実施した。年間を通じて教員を派遣し合うなど、相互の教育課程の維持充実を図る取組を推進。特別支援学校との連携を積極的に進めていただきたい。
本年度、本制度を活用予定の学校については、年度の途中からでも構わないので、連絡いただきたい。
【小規模総合学科校等の高校魅力化推進事業】
昨年度まで小規模総合学科等の新たな魅力づくり推進事業として実施していた内容に加え、本年度、第一学年二学級以下の総合学科を設置している学校には、非常勤講師取扱要綱に基づき、道公立学校時間講師を任用する経費について、予算の範囲内で従前よりも多く措置することとした。
【コミュニティ・スクール】
道立学校における学校運営協議会の設置などに関する教育委員会規則の一部を改正し、学校運営協議会の目的に、道立学校の運営および当該運営への必要な支援に関して協議する機関であることを加えることや、委員の任命を教育長専決とすることなどを定め、三十年三月十九日付教高第二二七八号で通知した。
三月二十八日の教育委員会において、新たに四校に学校運営協議会の設置を決定した。これによって、四月一日現在で道立高校の設置数は七校となった。
三十年度中に三十一年度の設置にかかる調査を予定しており、積極的にコミュニティ・スクールの導入を進めていく考えである。
《特別支援教育課》
【特別な教育的支援を必要とする生徒の状況】(二十九年度通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒等に関する調査から)
▼高校における要支援者の状況
▽要支援者が在籍する学校数=二百五十八校中百四十七校(二十八年度二百五十九校中百四十一校)
▽要支援者数=八万九千四百七十人中六百八十人(二十八年度九万九百八十三人中六百九十四人)
▼要支援者の困難な状況(主なもの、高校)
①全体への指示や説明を聞いて理解することが難しい=四四・〇%(二十八年度四四・二%)
②自分が分からない状況や困っていることを相手に伝えることが難しい=四三・八%(二十八年度四九・九%)
③友達関係をうまく築けなかったり集団での活動ができなかったりすることが多い=三八・二%(二十八年度四二・五%)
④相手の感情や立場を理解することが難しく、一方的なかかわりをすることが多い=三五・〇%(二十八年度三六・〇%)
▼高校における個別の指導計画の作成状況等(予定を含む)
▽作成状況=六百八十人中五百五十五人(二十八年度六百九十四人中六百十一人)
▽活用状況
・校内委員会などにおいて活用=五百五十五人中四百五十二人(二十八年度六百十一人中五百三十九人)
▽引き継ぎに活用=五百五十五人中五百五十三人(二十八年度六百十一人中五百五十一人)
▼高校における個別の教育支援計画の作成状況等
▽作成状況=六百八十人中二百四十五人(二十八年度六百九十四人中二百六十八人)
▽活用状況
・校内委員会などにおいて活用=二百四十五人中二百二十八人(二十八年度二百六十八人中二百二十三人)
・引き継ぎに活用=二百四十五人中二百四十四人(二十八年度二百六十八人中百九十一人)
《教育環境支援課》
【教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン】
スクールネットについては、今回の更新によって、昨年十月に国が示した教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインに則った技術的なセキュリティ対策を施した。
しかしながら、各学校の校内LANの現状を十分把握できていないことから、本年度、校内LANにおける情報セキュリティにかかる現地調査を予定しているので、承知おき願う。
【校務支援システム】
三十年度については、校務支援システムにおける指導要録などの作成にかかる教務支援システムの改修について検討するため、道立学校の教員に参画いただき、組織を立ち上げることとしており、教員の派遣について配慮いただきたい。
校務用のグループウェアについては、スクールネットの更新に伴い新システムに移行しており、業務の効率化と学校運営の改善を図るため、活用していただきたい。
【情報化推進グループ所管の事業】
二十九年度の報告書を情報化推進グループの事業ポータルサイトに掲載しているので、参考にしていただきたい。
【道教員研修計画の活用】
道教委では、教育公務員特例法に基づき、本年三月に三十年度道教員研修計画を策定し、三十年三月二十九日付教義第一九六九号「“三十年度道教員研修計画”の策定について」によって各学校に通知した。
各学校においては、教員一人ひとりの資質能力の向上に向け、北海道における教員育成指標(二十九年十二月策定)と併せて、本計画を活用し、教職経験などに応じた基本研修や教育課題研修、専門研修への積極的な参加、OJTなどを通じて日常的に学び合う校内研修の推進などに取り組んでいただきたい。
【中堅教諭等資質向上研修の変更点】
中堅研修については、教育公務員特例法の一部改正によって、目的が「学校で中核となる教員を育成する研修」と位置付けられた。
法改正の趣旨を踏まえ、三十年三月三十日付教義第一九八九号「中堅教諭等資質向上研修実施要項の制定について」を通知し、三十年度は「原則として在職期間が十年に達した教員」としつつ「八年または九年に達した教員についても校長の判断で参加を可能」と研修の実施時期の弾力化を図ることとした。
法改正の趣旨を踏まえると、早い段階から学校運営の中核となる教員として育成する必要がある場合、一年または二年前倒しで受講する場合を想定している。
また、中堅研修と免許状更新講習が重なる教員の負担軽減のため、本年度の中堅研修を受講する教員のうち、希望する教員については中堅研修の受講によって選択必修領域六時間分を履修できることとしている。
【部活動の休養日等の完全実施】
三十年三月十六日付教職第二四二五号「部活動休養日等の完全実施について」に基づき、「週一日程度は部活動休養日を設けること」などの申し合わせ事項について、すべての学校、部活動において、部活動休養日などの完全実施の取組を徹底していただきたい。
【学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」】
三十年三月二十八日付教職第二五五〇号「学校における働き方改革“北海道アクション・プランについて”」によって通知した「学校における働き方改革“北海道アクション・プラン”」の取組の一つとして、部活動指導にかかわる負担の軽減を掲げており、休養日は、毎週一日以上、土日または祝日は月一日以上、学校閉庁日を実施すること、活動時間は、平日二~三時間程度、土日・祝日および長期休業期間中は半日程度とすることなどを、具体的な目標として示した。
全教職員の共通理解のもと、勤務時間を意識した働き方が行われるよう、各学校の実情を踏まえた取組を実施してほしい。
【運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインの策定および運動部活動の適切な運営等にかかる取組の徹底】
三十年四月六日付教環第二三号「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインの策定および運動部活動の適切な運営等にかかる取組の徹底について」に基づき、生徒にとって望ましいスポーツ環境を構築するという観点に立ち、地域や学校の実態に応じて、運動部活動が多様な形で最適に実施されるよう適切な対応をしていただきたい。
なお、都道府県で策定するよう求められている運動部活動の在り方等に関する方針については、今後、本ガイドラインを踏まえて検討する予定。
《健康・体育課》
【学校体育活動中の事故防止】
学校体育活動においては、事故の未然防止の観点から、活動場所や設備、用具などの安全点検を適切に実施するとともに、生徒の体力や技能などを踏まえた活動計画を作成する必要がある。
各学校においては、三十年四月十三日付教健体第三八号通知「学校における体育活動中の事故防止等について」に添付しているチェックリストを活用するなど、体育活動全般について検証し、必要な改善を行うなどして、生徒の安全に配慮した活動を行っていただきたい。
事故が発生した場合には適切な対応が行われるよう、AEDを含めた心肺蘇生法など応急手当の教員研修や、事故発生時の対応マニュアルの確認などによって、危機管理に万全を期していただきたい。
【運動部活動の充実】
新年度になり、新入生が入部することから、その体力や技能に応じた適切な指導計画を作成することや、入部に当たっては、本人や保護者の入部意思等を十分確認するなど、入部手続きを確実に行った上で、活動させることに留意していただきたい。
【どさん子体力アップ強調月間】
道内の小・中学校の児童生徒の体力の状況は、改善傾向にあるものの、依然として全国平均を下回る状況にあり、運動時間が総じて少ないなど、運動習慣の定着が課題となっている。
こうしたことから、道および道教委では、子どもたちの体力づくりを進める気運を高め、運動習慣の定着に向けた取組をより一層推進していくため、毎年十月を「どさん子体力アップ強調月間」として設定し、賛同団体と連携して取組を進めている。
高校においても、様々な行事などを活用した運動機会の充実に努めたり、地域で開催されるイベント等への参加を奨励したりするなどの取組を行っていただきたい。
【子どもの体力向上ボトムアップ事業】
本事業は、各学校における体力向上の取組の一層の改善・充実と、体育担当教員の指導力向上をねらいとして昨年度から実施している。
小・中学校がかかわる運動習慣形成プロジェクト事業と、小学校、中学校、高校がかかわる授業改善プロジェクト事業の二つの事業で構成されている。授業改善プロジェクト事業は、体育授業の改善に向けた実践研究および指導資料を作成している。
高校については、道央、道南、道北、道東の各ブロックから一校の合計四校の指定を考えているので、積極的に手を上げていただきたい。
【三十年度体育・保健体育指導力向上研修】
本年度の国による三十年度体育・保健体育指導力向上研修は五月に岩手県で開催されることとなっている。
北海道からは小学校・中学校・高校の先生方八人が六つのコースに分かれて受講する。
講習会受講後は、八月に旭川を会場に予定している実技講習会の講師として、研修内容を広めていただくこととなっているので、各学校においては、教員の参加について配慮をお願いする。
【保健教育の充実】
▼がん教育
昨年十月に閣議決定された第三期がん対策推進基本計画を踏まえ、文部科学省は二十九年度からの六年間、がん教育の実施状況に関する調査によって状況を把握し、新学習指導要領に応じたがん教育の普及・啓発および地域の実情に応じたがん教育を進め、がん教育のさらなる充実を図ることとしている。
道教委のWebページからは、道教委が指定したがん教育推進校の取組事例をまとめた『がん教育実践事例』や、文部科学省が作成した『がん教育推進のための教材』などをダウンロードすることができるので、がん教育の充実を図るようお願いする。
▼献血に関する学習
高齢社会が進展する中、若年層の献血者数が減少傾向にあることから、各学校においては、厚生労働省が作成した高校生用テキストや日本赤十字社が実施する献血セミナーなどを積極的に活用するほか、道教委で指定した授業実践校の取組事例をまとめた報告書を参考にするなどして、献血に関する学習の一層の充実を図るようお願いする。
▼薬物乱用防止教育
道内の公立高校においては、すべての学校で年一回以上の薬物乱用防止教室を開催するなど、薬物乱用防止教育の充実に努めていただいている。
引き続き、授業や特別活動など学校の教育活動全体を通じた計画的・組織的な薬物乱用防止教育を一層推進することが求められていることから、各学校においては、薬物乱用防止教室を年一回以上開催することはもとより、保護者の参加を呼びかけるなど、薬物乱用防止教育を一層推進していただきたい。
【学校におけるアレルギー対応】
学校におけるアレルギー対応については、保護者との連携はもとより、医師の診断に基づき作成される学校生活管理指導表の提出を前提に、具体的なアレルギー対応について一定の方針を定めることや、校内委員会を設けて組織的に対応すること、緊急対応時に備えた校内研修の充実を図ることが求められている。
各学校においては、年度始めに保健調査や健康診断などによってアレルギー疾患を有する生徒を把握し、保護者や生徒本人と個別に面談等を行うなどして、保護者と適切に情報を共有するなど、『学校におけるアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン』に基づき対応いただきたい。
【配慮が必要な生徒への適切な対応】
脳脊髄液減少症や性同一性障害など、子宮頸がん予防ワクチンの接種に関連したと思われる健康被害などによって、通常の学校生活を送ることに支障等が生じているにもかかわらず、周りから十分な理解を得られなかった事例があるとの指摘がある。
各学校においては、このような生徒が在籍するしないにかかわらず、過去の通知、参考資料等を活用し、教職員の理解を深めるとともに、相談があった場合には、本人や保護者の訴えを丁寧に聴き、学級担任・養護教諭・関係職員等が情報を共有し、必要に応じて医療機関と連携するなど、個々の生徒の心身の状態に応じた適切な対応を行っていただきたい。
《学校教育局参事(生徒指導・学校安全)①》
【生徒指導①】
▼道いじめ防止基本方針の改定
本年二月、道いじめ防止基本方針を改定し、二月十五日付教生学第八九三号によって通知した。各学校においては、改定の趣旨を踏まえ、いじめ防止などの対策を適切に行っていただきたい。
▽道立学校が実施すべき施策(抜粋)
・学校いじめ防止プログラムの策定
・早期発見・事案対処マニュアルの策定
・生徒同士が主体的にいじめの問題について考え、議論する活動の推進
・アンケート調査実施後に、関係生徒に対する個人面談を必ず実施
・教職員がいじめにかかる情報を学校いじめ対策組織に報告し、情報を共有するための具体的な方法の確立
・教職員の資質能力向上に向けた校内研修の実施
・学校いじめ防止基本方針に基づく取組の実施状況の学校評価への位置付け
改定した基本方針の内容について周知を図るためのリーフレットを作成し、二月二十六日付教生学第九三〇号によって通知した。各学校において、本リーフレットを活用するなど、教職員や生徒、保護者、関係機関などに対し改定内容の周知徹底を図るとともに、保護者や外部専門家等の参画による学校いじめ防止基本方針の点検・見直しや学校いじめ対策組織の運営など、学校、家庭、地域が一体となったいじめ防止等の取組の一層の充実を図っていただきたい。
▼二十九年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査
三月二十六日付通知によって調査を依頼した。
(道・道教委 2018-05-02付)
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