市立札幌豊明高等支援の新教育課程―31年度入学生からスタート 卒業後の働く生活を実現 作業学習等増加、職業技術習得
(学校 2018-06-13付)

 市立札幌豊明高等支援学校(村岡章子校長)は、三十一年度の入学生を対象に、新たな教育課程をスタートさせる。新教育課程では「卒業後の働く生活を目指す」という目標を明確化。一年次においては作業学習や教科「職業」の時数を増加させるほか、二・三年次から新たに進路希望に合わせた職業に関する技術の向上を目指すジョブトレーニングを実施する。

 市では、二十九年四月に市立札幌みなみの杜高等支援学校が開校。昭和五十二年に開校した同校と合わせ、市立高等支援学校が二校体制となった。

 二校体制となったことを受け、同校では、職業学科設置校として、より特色ある学校を目指すため、二十九年度から教育課程の見直しを開始。三十一年度入学生から「卒業後の働く生活を目指す」という目標を明確化した新教育課程を実施することとした。

 新教育課程では、これまでの、二年次から「ビジネス」「総合」に分かれるコース制を廃止。全員が同じ教育課程で履修する。

 一年次においては、社会自立や職業生活に必要な力を育成する教科「職業」の時数を増加させる。コミュニケーションや、将来の職業選択に向けた自己理解など、以前は二・三年次に実施していた授業を前倒しして行うことで、生徒が早い段階で将来に向けた考えを深めることをねらう。また、作業学習の時数も増加させ、その中で企業体験を行う。

 生徒の生涯学習のきっかけとなるよう、一年次には選択履修も導入。

 美術・音楽から好きな科目を選択させるもので、現在は、国語の漢字学習と社会の国際理解の導入も検討している。

 二・三年次においては、新たに「ジョブトレーニング」を実施する。生徒が希望する進路に合わせた実践に即した実習を行い、その職業に関する技術の向上を図るもの。

 生徒は、年次ごとに希望する職種のカテゴリーを選択する。カテゴリーは「接客」「清掃」「事務」「ピッキング」「介護」を予定している。

(学校 2018-06-13付)

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