道町村教委連文教施策要望に対する道教委回答〈中〉 施設整備費確保に向け要請(関係団体 2018-09-06付)
道町村教育委員会連合会の三十一年度文教施策要望に対する道教委の回答はつぎのとおり。
▼幼稚園教育の振興
▽公立幼稚園教職員の給与費に対する補助の制度化について、国に要望していただきたい。
〈回答〉
現在、国では、財政健全化の観点などから、経済・財政の一体改革に取り組む中で、各種施策の見直しなどが進められており、公立幼稚園の教職員給与費に対する国庫補助金制度の新設については、実現が極めて難しい状況にあると思われるが、道教委としては、今後の推移を注視しながら対応していきたい。
▽幼稚園施設整備費の交付金算定割合、建築単価の引き上げを図るよう国に要望していただきたい。
〈回答〉
公立学校施設整備にかかる建築単価については、三十年度に三・三%増額されたが、依然として実施単価とかい離がある。道教委では、国に対し三十一年度「国の施策および予算に関する提案・要望」において、公立学校施設の整備について、補助単価の引き上げや補助要件の緩和など施策の充実を要望しており、引き続きその実現に向け要望していきたい。
▽幼稚園設置基準の一学級の幼児数が七年度から、四十から三十五人以下に改善されたが、さらに改善されるよう国に要望していただきたい。
〈回答〉
一学級当たりの幼児数の引き下げについて、引き続き国に要望していきたい。
▽教職員定数の三歳児保育への複数配置、養護教諭および事務職員の必置について、幼稚園設置基準を改善するよう国に要望していただきたい。
〈回答〉
三歳児保育への教諭複数配置および養護教諭の必置などにかかる幼稚園設置基準の改善については、地方交付税において新たな財源措置が伴うものと考えられるが、現在、国では、財政健全化の観点などから、経済・財政の一体改革に取り組む中で、各種施策の見直しなどが進められており、道教委としては、今後の推移を注視しながら対応していきたいと考えている。
▽「子ども・子育て新システム」における市町村事業主体での施設整備に対する補助制度の確立について、国に要望していただきたい。
〈回答〉
公立幼稚園および幼保連携型認定こども園への移行に対する施設整備支援は、引き続き、子ども・子育て支援新制度において行われている。
▼公立文教施設の整備促進
▽新増改築など、文教施設整備に対する必要事業量の確保と事業の早期採択について、国に要望していただきたい。
〈回答〉
道教委では、国に対し三十一年度「国の施策および予算に関する提案・要望」において、公立学校施設の整備について、必要な財源・事業量の当初予算での確保や施策の充実を要望しており、引き続きその実現に向け要望していきたい。
▽屋外教育環境整備事業について、補助制度の拡充や必要事業量の確保を引き続き国に要望していただきたい。
〈回答〉
道教委では、国に対し三十一年度「国の施策および予算に関する提案・要望」において、公立学校施設の整備について、必要な財源・事業量の当初予算での確保や補助要件の緩和など施策の充実を要望しており、引き続きその実現に向け要望していきたい。
▽学校施設環境改善交付金事業の大規模改修事業にかかる財政支援の充実と交付金の引き上げについて、国に要望していただきたい。
〈回答〉
道教委では、国に対し三十一年度「国の施策および予算に関する提案・要望」において、公立学校施設の整備について、必要な財源の確保や補助要件の緩和など施策の充実を要望しており、引き続きその実現に向け要望していきたい。
▽学校施設は児童生徒が一日の大半を過ごす場所であるほか、災害時の地域住民などの避難場所とされているため、早期に耐震化が一層推進できるよう、施策の充実と必要な財源措置を国に要望していただきたい。
耐震化が必要なIs値〇・三以上〇・七未満の公立学校施設についても、補助率の引き上げや地方交付税による財政支援の充実を図るとともに、耐震診断のみについても交付対象とされるよう国に要望していただきたい。
〈回答〉
公立学校施設は、児童生徒などが一日の大半を過ごす学習・生活の場であるとともに、災害発生時には地域住民の避難所としての役割を果たすことから、その安全性の確保は極めて重要な課題となっており、道教委では、国に対し三十一年度「国の施策および予算に関する提案・要望」において、学校施設の耐震化にかかる必要な財源の確保や補助要件の緩和など施策の充実を要望しており、引き続きその実現に向け要望していく。
▽学校施設の非構造部材の耐震対策にかかる財政支援は算定割合三分の一、下限額四百万円であるが、一校当たりの事業費は下限額を下回ることで市町村の全額負担となるため、財政支援制度の改善を国に要望していただきたい。
〈回答〉
公立学校施設は、児童生徒などが一日の大半を過ごす学習・生活の場であるとともに、災害発生時には地域住民の避難所としての役割を果たし、建物の耐震化と同様に非構造部材の耐震対策も極めて重要な課題であることから、道教委では、国に対し三十一年度「国の施策および予算に関する提案・要望」において、非構造部材の耐震を進めるための補助要件の緩和や地方財政措置などの支援の充実を要望しており、引き続きその実現に向け要望していきたい。
▽実際の工事に要する経費と国の建築単価のかい離が生じており、市町村の負担が増加しているため、実情に合った建築単価の引き上げを国に要望していただきたい。
〈回答〉
公立学校施設整備にかかる建築単価については、三十年度に三・三%増額されたが、依然として実施単価とかい離がある。
道教委では、国に対し三十一年度「国の施策および予算に関する提案・要望」において、公立学校施設の整備について、補助単価の引き上げなど施策の充実を要望しており、引き続きその実現に向け要望していきたい。
▽学校給食施設整備にかかる施策(ドライ化など)の一層の充実が図られるよう国に要望していただきたい。
〈回答〉
学校給食施設・設備については、ドライシステム化の整備などにかかる施策の充実について、引き続き国に要望していきたい。
▽学校給食設備の更新には多額の費用を要することから、更新にかかる補助制度の創設を国に要望していただきたい。
〈回答〉
学校給食施設・設備については、学校施設環境改善交付金によって計画的に整備を行っている。道教委としては、給食設備の更新にかかる補助制度を創設するよう、引き続き国に要望していきたい。
▽理科教育等設備整備費について、全額国庫負担にすることを含め、補助率の引き上げを国に要望していただきたい。
〈回答〉
学校教育設備の整備・充実を図るため、理科教育設備整備費等補助金にかかる財源措置の拡充について、引き続き国に要望していきたい。
▽小中一貫校の施設整備などにかかる国庫補助率の上乗せや起債などの制度の創設について、国に要望していただきたい。
〈回答〉
国においては、二十七年度に小中一貫教育に適した学校施設の在り方に関する報告書を策定した。さらに、小学校から中学校までの義務教育を一貫して行う義務教育学校を新たな学校の種類として規定する学校教育法等の一部を改正する法律が成立し、二十八年四月一日から施行されることとなり、小中一貫校が制度化された。
このことから、学校施設環境改善交付金および公立施設費国庫負担金などに関する関係法令などの運用細目においても、小学校・中学校と同等の内容で義務教育学校を位置付け、現行の新増改築事業の補助制度を活用することによって整備することができるようになった。
また、道教委では、今後、地域の実情に応じた小中一貫教育を可能とする施設環境の整備を推進するため、国の動向に注視するとともに、関係団体と連携し、補助要件の緩和などの施策の充実について、国に要望していきたい。
▼就学援助費補助金の拡充
▽要保護児童生徒に対する就学援助費の補助率の引き上げなどを図るよう国に強く要望していただきたい。
〈回答〉
道教委では、市町村が必要な就学援助を行えるよう、補助金や交付税の財源措置の拡充についてこれまでも国に要望しているが、市町村の認定要件や援助項目に違いがあることから、国においてガイドラインを策定することを含めて、引き続き要望していきたい。
▼教員養成および研修体制の充実
▽道立教育研究所の研修事業は長期休業中の講習を増やし、受講機会の拡充を図っていただきたい。
〈回答〉
道教委では、本道の広域分散型の特性を踏まえ、研修の実施方法などの工夫改善を通じて教員の研修の機会を確保することができるよう、三十年三月に三十年度道教員研修計画を策定した。
本研修計画の内容を踏まえ、道立教育研究所における長期休業中の研修については、教員育成指標に示す資質・能力の育成・向上を図ることができるよう、英語、理科などの教科指導などに関する研修講座のほか、副校長・教頭を対象とした学校運営に関する研修講座、学校のネットワークシステムの構築に関する研修講座などを実施している。
また、道立教育研究所と教育局などを遠隔システムで接続して、管内の実情やニーズなどに応じて実施するミニ道研を実施している。さらに、長期休業中に研修に参加することができるよう、教員が研修テーマを設定して行う道研フリープラン研修や道立教育研究所と市町村教委が連携して研修講座を設定する「市町村教委連携」研修講座を実施している。
今後も研修の実施方法の工夫改善に取り組み、長期休業中における研修機会の充実に努めていきたい。
▽道立教育研究所の研修事業に小中一貫教育に関する内容を追加し、小中一貫教育を推進している自治体の教員や積極的に研修を受講したい教員の受講が可能となるようにしていただきたい。
〈回答〉
道立教育研究所では、二十八年度から道立教育研究所と市町村教委が連携して研修講座を設定する「市町村教委連携」研修講座を実施しており、当該研修では小中一貫教育の推進にかかわる内容も取り上げている。
また、道立教育研究所と教育局などを遠隔システムで接続して、管内の実情やニーズなどに応じて実施するミニ道研では、二十九年度はすべての管内において、小中一貫教育を含む校種間連携の推進を取り上げており、三十年度についても希望する管内において、取り上げることとしている。さらに、道立教育研究所が中心となって運営する初任段階教員研修、中堅教諭等資質向上研修、新任主幹教諭研修などにおいても、小中一貫教育の内容を位置付け、より多くの教員が受講できるように工夫改善している。
今後も地域の実情に応じた小中一貫教育の導入が図られるよう、具体的な学校間の連携の在り方などを示した資料などを活用し、教員研修の充実に努めていきたい。
▽小中一貫教育にかかる九年間の教育課程について、道教委において例えば、全道もしくはブロックごとにカリキュラムの共同開発などを行える体制を構築するなど、カリキュラム開発・研究の支援体制を充実していただきたい。
〈回答〉
道教委では、三十年二月に、小中一貫教育を導入する際に参考となる事例やQ&Aをまとめた『北海道における小中一貫教育について』を作成し、市町村教委に配布した。また、二十九年度から、義務教育学校や小中一貫型小学校・中学校を設置予定または設置している市町村教委およびその学校を対象として、地域の実情に応じた小中一貫教育の導入などを支援する小中一貫教育支援事業を実施しており、五月には、指定地域の教育委員会や指定校を対象に、義務教育九年間を通じた教育課程の編成・実施にかかる研修会を開催した。
今後も、小中一貫教育の先行事例などを市町村教委に情報提供するとともに、指導主事による学校訪問などにおいて各学校の取組を支援していきたい。
▼特別支援教育の充実
▽特別支援学級および通級による指導を担当する教員の研修機会の一層の拡充や教職員定数の改善を図っていただきたい。
〈回答〉
道教委では、特別支援学級および通級指導教室を担当する教員の専門性向上を図るため、全十四管内において、特別支援教育基本セミナーや特別支援教育充実セミナーを開催しているほか、道立特別支援教育センターにおいて、自立活動研修講座、教科等指導力向上研修講座、新学習指導要領研修講座を実施している。
また、教員向けの指導資料として、これまで作成した『“特別支援学級を支えるために”特別支援学級に関するQ&A』『“特別支援学級を支えるために”実践事例編』『“特別支援学級を支えるために”~教材活用事例集』の活用について、あらためてすべての小・中学校などに周知することによって、特別支援学級を担当する教員の指導力向上に努めていきたい。
特別支援学級の教員配置については、標準法に準拠し、学級数に応じた配置となっているが、肢体不自由、自閉症・情緒障害、知的障害学級で児童生徒数が七人以上の場合に道独自の措置として一人加算するほか、通級指導を行う学校への加配措置を行うなど、教職員配置の充実に努めている。今後とも、障がいのある児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導、支援を適切に行うことができるよう、定数措置の一層の拡充について、引き続き国に要望していきたい。
▽公立小・中学校に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒への支援の充実に向け、特別支援教育支援員の配置に当たり、特別支援学校教諭免許状の所有者も確保できるよう、交付税措置の増額について国に要望していただきたい。
〈回答〉
道教委では、特別支援教育支援員の配置の充実が図られるよう、全国都道府県教育委員会連合会と連携し、毎年度、国に対して地方財政措置の拡充を要望しており、一定程度増額が図られてきているが、市町村によっては、必要とする学校すべてに配置がなされていない状況もみられる。
また、道教委が実施している通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒等に関する調査においては、支援を必要とする児童生徒などの割合は増加傾向にあり、各市町村では、財政事情や人材確保が困難な状況にある中、特別支援教育支援員を独自に配置するなど、支援を必要とする児童生徒などの教育的ニーズに応えるため、様々な取組を行っているものと承知している。
道教委としては、今後とも、財政措置のさらなる拡充に向けて、国に強く求めるなど、市町村における特別支援教育の一層の充実に向けて、取り組んでいきたい。
▽現行の特別支援教育就学奨励費においては、重度重複障がいのある児童生徒にかかる修学旅行の付添経費などは、特別支援学校の在籍生徒は補助対象であるが、市町村立小・中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒は補助対象となっていない。
今後、市町村立小・中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒についても補助対象となるよう特段の配慮を願いたい。
〈回答〉
道教委では、障がいのある児童生徒などの就学に当たり、保護者の経済的負担の軽減を図る観点から、これまでも、特別支援教育就学奨励費負担金などにおける修学旅行の付添人経費の支給対象範囲拡大など、就学奨励にかかる施策の充実を国に要望してきており、引き続き要望していきたい。
▽障がい種別(特に病弱、肢体不自由児)で学級に複数の子どもたちが在籍の場合は、教員の複数配置となるよう国に要望していただきたい。
〈回答〉
特別支援学級の教員配置については、標準法に準拠し、学級数に応じた配置となっているが、肢体不自由、自閉症・情緒障害、知的障害学級で児童生徒数が七人以上の場合に道独自の措置として一人加算するほか、通級指導を行う学校への加配措置を行うなど、教職員配置の充実に努めている。
今後とも、障がいのある児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導、支援を適切に行うことができるよう、定数措置の一層の拡充について、引き続き国に要望していきたい。
▽特別支援学級在籍の児童生徒が医療機関に入院(短期)し、併設する特別支援学校やいわゆる院内学級で教育を受ける場合の転校手続きの特例・簡素化を国に要望していただきたい。
〈回答〉
道教委では、これまでも、全国都道府県教育委員会連合会と連携し、国に対して、病気のため入院療養中の児童生徒に対しては、いわゆる院内学級などへの学籍異動事務を省略し、事務軽減および円滑な児童生徒の異動を行うことができるようにすること、いわゆる院内学級などで実施した教育指導を、学籍校の教育課程の一部とみなす制度に改正することを要望してきており、引き続き要望していきたい。
▽各小・中学校に配置する特別支援教育支援員にかかる地方交付税の算定基準を引き上げ、特別支援教育支援員の人数に応じる算定基準に改正するよう国に要望していただきたい。
〈回答〉
特別支援教育支援員の配置にかかる地方交付税交付金は、それぞれの地方公共団体の財政力の違いを踏まえ、公的サービスに格差が生じないよう、国が地方公共団体の財政力を調整するため、学校数を測定単位として積算の上、措置されていると理解している。
道教委が実施している通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒等に関する調査においては、支援を必要とする児童生徒などの割合は増加傾向にあり、各市町村では、財政事情や人材確保が困難な状況にある中、特別支援教育支援員を独自に配置するなど、支援を必要とする児童生徒などの教育的ニーズに応えるため、様々な取組を行っているものと承知している。
このため、道教委としては、各学校や地域の実情に応じて特別支援教育支援員の配置ができるよう、支援員の配置にかかる財源措置の一層の拡充について、国に要望していきたい。
▼高校の配置
▽全日制小規模高校および定時制高校の配置については、新たな高校教育に関する指針によって、基本的な考えが示されているが、地方(郡部)においては、高校の地域振興に果たす役割が大きいので、都市部と郡部の違いを考慮し、小規模校を抱える地域の意見を聞いて、配置の見直しは慎重に検討いただきたい。
〈回答〉
本道の中学校卒業者数は、ピーク時の半分を下回る状況となっており、こうした中、一定規模の生徒や教職員による活力ある教育活動を展開する観点から、高校の再編整備を進めているが、配置計画の策定に当たっては、各学区ごとに開催している地域別検討協議会に加えて、個別に市町村を訪問する機会や地元の検討の場などを通じて地域の方々の意見を伺うとともに、学校や地域の実情を十分に考慮しながら進めている。
今後とも、高校における教育水準の維持向上や教育環境の充実を図ることを基本とし、広域な本道における都市部と郡部の違い、今後の中卒者数、地域の実情や学校・学科の特性などを考慮し、地域別検討協議会などにおける地元市町村の意見なども参考としながら、検討していきたい。
なお、本年三月に策定した「これからの高校づくりに関する指針」において、地域キャンパス校の名称を地域連携特例校に改め、五月一日現在の第一学年の在籍者が二十人を下回った場合にあっても、地域における高校の教育機能の維持向上に向けた具体的取組とその効果を勘案した上で、再編整備を留保することとしており、今後とも、地域との連携を一層深めながら魅力ある高校づくりに努めていきたい。
▽高校の総合学科を設置するに当たっては、地方における中等教育の振興、高校の活性化を果たす役割が大きいので、地域の実情を考慮され設置していただきたい。
〈回答〉
道教委としては、総合学科については新たな高校教育に関する指針に基づき、できるだけ多くの通学区域に設置してきたが、現在町立を含め十六校設置している。
総合学科の設置に当たっては、地域の特性に応じた教育内容の設定や教育活動における地域との連携が重要であることから、これまでも、地域の方々や学校関係者の理解を得ながら進めてきたが、今後とも、地域の方々の要望などを踏まえ、中学校卒業者数の状況や進路動向、都市部と郡部との違いなどを総合的に勘案しながら、三月に策定したこれからの高校づくりに関する指針に基づき、取り組んでいきたい。
▽新しい「高校教育に関する指針」に向けて、つぎの事項について、特段の配慮を願いたい。
①公立高校配置計画地域別検討協議会における意見や、地元市町村の理解や要望を、高校の配置計画に対して大きく斟酌する材料とするよう願いたい。
②都市部と郡部の教育的環境に格差を生じることのないよう配慮願いたい。
③市町村立高校設置者を含め、各圏域ごとに特色ある教育環境を道と市町村がともに保障していくような協議の場を設定するよう願いたい。
〈回答〉
中学校卒業者数の減少が続く中、教育水準の維持向上を図り、活力ある教育活動を展開するためには、高校の再編整備は避けて通れない課題と考えているが、再編整備の検討に当たっては、地域の実情や教育的観点からの望ましい学校規模の考え方などを丁寧に説明するとともに、地域の方々から意見を伺うことが何よりも大切と考えている。今後とも、高校が地域で果たしている役割や、高校教育を取り巻く環境の変化を見極め、地域別検討協議会をはじめ様々な機会を通じて保護者や地域の方々の意見などを伺いながら、魅力ある学校づくりを進めるとともに、適切な高校配置となるよう努めていきたい。
▼地域学校協働活動推進事業の充実
▽地域学校協働活動推進事業にかかる補助事業の継続と補助の増額を国に要望していただきたい。
〈回答〉
地域学校協働本部事業については、これまでも国に対し財源措置の継続および拡充を要望してきており、今後とも、全国都道府県教育委員会連合会などとも連携しながら、国に要望していきたい。
▼フッ化物洗口剤の支援
▽新規にフッ化物洗口を実施する公立の幼稚園や小・中学校に対して、二十四年度と同様にフッ化物洗口に必要な薬剤の支援をお願いしたい。
〈回答〉
フッ化物洗口については、未実施市町村における円滑な導入の支援の一環として、二十五年度から、町村教委連の要望を受け、知事部局と連携し、新規にフッ化物洗口を実施する公立の学校などに対して、初年度分の薬剤支援を行っている。
道教委としては、引き続き知事部局と連携し、新規にフッ化物洗口を実施する学校などへの負担軽減措置について検討していきたい。
▼子どもたちのインターネット利用にかかる施策の推進
▽道教委によるネットパトロール業務の継続をお願いしたい。
〈回答〉
道教委では、道教育推進計画に基づき、有害情報に対する指導の充実を図る観点から、児童生徒のネットの不適切な利用によるネット上のいじめ等の問題行動の未然防止、早期発見・早期対応に向け、国のいじめ対策等総合推進事業(国庫補助事業)を活用し、民間業者にネットの監視を委託するなど、ネットトラブルの未然防止にかかる学校の取組の支援に取り組んできた。
道教委としては、依然として憂慮すべき状況にある出会い系サイトとコミュニティサイトによる福祉犯被害やネット上のいじめなどの未然防止や早期発見・早期対応を図る上で、ネットパトロールは重要な事業と考えており、引き続き、国に対して、支援事業の拡充について働きかけていきたい。
(関係団体 2018-09-06付)
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