上川南部P連講演会・研究大会等 スマホは脳に強い影響 九州大教育院・横田准教授(関係団体 2018-09-11付)
講演やフォーラム、分科会を通して、広い心と豊かな感性を育てるPTA活動について考えを深めた
【旭川発】上川南部PTA連合会教育講演会・研究大会が八月下旬、東神楽町立東神楽小学校で開かれた。道教委主催の子どもの学力・生活習慣改善研修会を兼ねて開催。会員など三百六十人が参加。教育講演会やフォーラム、分科会を通して、広い心と豊かな感性を育てるPTA活動の実践について考察した。
道PTA連合会(萩澤教達会長)と上川南部PTA連合会(菊川哲平会長)が主催。研究主題「一人一人の子どもの広い心と豊かな感性を育てるPTA活動の実践~家庭・学校・地域社会と連携して行動するPTA」のもと、子どもの理解や指導のために知識を学ぶとともに、情報交流を通してPTA活動の充実を図った。
開会式では、上川南部P連の菊川会長があいさつ。「様々な地域の取組を交流し、今後のPTA活動、町づくりに生かしいただきたい」と求めた。
来賓祝辞では、上川教育局の奥寺正史次長と東神楽町の山本進町長が登壇。奥寺次長は学習意欲を高めるための同局独自事業「上川スライド30」と、道教委が学校における働き方改革を推進するための「アクション・プラン」について紹介した。
山本町長は「活発な議論を通し、それぞれの知見を高めていただき、子どもたちのために、地域のために頑張って」と述べた。
続く教育講演会では、九州大学基幹教育院の横田晋務准教授が「親が思いもよらなかったスマホ・ゲームの脅威」と題して講演。スマホと学力の関係について、スマホの使用時間が長い子どもほど成績が低い傾向にあることを指摘。「LINEなどは子どもの集中力や注意力を妨げるため、脳に強い影響力をもち、学力低下につながる恐れがある」と、注意を促した。
さらに、脳科学の面からゲームプレイ時間の長さによって変わる子どもの脳の形や、機能などの解析データなども紹介。最後に、「スマホやLINEなどを使用する際には、一方的に、親がルールを決めても子どもは守らない。子どもと親の双方が納得できるルールづくりをしてほしい」と求め、「家庭でのコミュニケーションを大切にして」とメッセージを送った。
このあと、上川教育局の小島紀行社会教育指導班主査の進行で、「家庭・学校・地域が一体となって、子どもたちの望ましい生活習慣・学習習慣の定着を図るためには」をテーマにフォーラムを行った。パネリストは、中富良野町立中富良野中学校の松浦弘泰校長と菊川会長が務めた。
松浦校長は、毎日、放課後のスケジュールを記録するという手帳を使った取組を発表し、生徒が自分自身で時間の管理を行い、家庭学習の時間を確保している事例を紹介。生徒のメディアの使用時間が約一〇%減少したことを伝え、保護者から「子どもが自分のスケジュール管理ができているので良い」と好評を得ていることを伝えた。
午後からは、七つの分科会で、組織・運営、家庭教育、学校支援などのテーマに基づき、各学校や地域のPTA実践発表や意見交流など行った。
(関係団体 2018-09-11付)
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