【解説】日本語指導必要な児童生徒数
(解説 2019-07-31付)

 文部科学省の調査によると、平成30年度、日本語指導が必要な道内の児童生徒数は101人となっている。使用言語の内訳は、英語が19人、中国語10人などと続き、その他として韓国・朝鮮語、ベトナム語、スペイン語、ロシア語などとなっている。

 受け入れ市町村数は32市町村で、このうち、美唄市、蘭越町、むかわ町、新ひだか町の1市3町が30年度から開始。居住地域は本道全体で散在化する傾向にある。

 道教委は、教育委員会においては継続的な受け入れ体制の仕組みづくり、学校においては日本語指導が必要な児童生徒の日本語能力の把握、言語・文化の違いへの対応などの課題が生じていると指摘。こうした実態を踏まえ、本年度「帰国・外国人児童生徒等教育の推進支援事業」において、日本語指導が必要な児童生徒の指導力向上に向けた研修を2回実施するほか、指導資料『帰国・外国人児童生徒が生き生きと学校生活を送るために~受け入れと指導のQ&A(追補版)』の作成に取り組む。完成時期は来年2月を予定している。

 国の動きをみると、昨年末の出入国管理法改正に伴い「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」を策定。本年度からは、外国人高校生に対するキャリア教育をはじめとする包括支援、多言語翻訳システムなどICTを活用した支援の充実に取り組んでいる。

 6月に文科省は、外国人児童生徒等の教育の充実に関する有識者会議を設置。7月30日に開かれた第2回会議では、就学支援ガイダンスの実施、支援者派遣の取組など、浜松市教委・兵庫県教委の関係者が実践を紹介した。

 今後は、外国人児童生徒等に対する指導体制の確保・充実、就学・進学機会の確保などの方策について検討を進める。

(解説 2019-07-31付)

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