生きる力育む食育推進 東川で第62回道学校給食研究大会(関係団体 2019-08-07付)
佐藤教育長は学校・家庭の連携の重要性を説いた
【旭川発】第62回道学校給食研究大会東川大会が7月31日、東川町立東川小学校で開かれた。道内から栄養教諭や調理員、教職員、教育行政職員など約300人が参加。大会主題「生きる力を育む食育の推進と学校給食の充実をめざして~世界で活躍できる子どもたちを育むまち ひがしかわ」のもと、基調講演や分科会などを実施。道内各地域の学校給食と食育のさらなる充実を目指した。
主催は、道教委、東川町教委、道学校給食研究協議会で組織する大会実行委員会。
開会式の冒頭、大会長を務める道教委の佐藤嘉大教育長があいさつ。近年の食を取り巻く社会環境の変化に伴い、子どもたちの栄養摂取の偏りや朝食欠食といった食習慣の乱れに起因する肥満や生活習慣病など、様々な課題が顕在化している現状を指摘した。
これらの課題に対応するため、「校長のリーダーシップのもと、全教職員が連携・協力して食育を組織的に取り組む体制を整備し、学校教育活動全体を通じて食に関する指導を行う必要がある」と強調。
学校・家庭が連携しながら取り組んでいくことの重要性を呼びかけ、「大会の成果をもとに、各学校や調理場などにおける学校給食の充実と食育の推進に一層努めていただきたい」と求めた。
続いて、実行委員長を務める東川町教委の林万里教育長の代理として、副実行委員長の東川町学社連携推進協議会の青木哲也会長があいさつ。「学校給食を通して、望ましい食習慣を身に付けさせ、地産地消や食文化など、学校・家庭・地域がより連携・協働し、食育の推進に取り組む必要がある」と述べ、大会が参加者にとって意義深いものとなるよう祈念した。
祝辞では、松岡市郎町長が登壇。「日ごろから子どもたちの健やかな成長のため栄養バランスのとれた、安全・安心でおいしい学校給食の提供にご尽力いただき、心から敬意を表する」と述べた。
また、次期開催地の紋別市から齋藤房夫教育長があいさつし、多くの参加を求めた。
続く基調講演では、旭川大学短期大学部生活学科食物栄養専攻の豊島琴恵教授が、演題「変わらない給食の力、これからの可能性」のもと話を進めた。
自身の経歴や同大学で教えている学生たちの活動の様子、卒業生とのかかわりなどについて紹介し、「この20年間で子どもの食事事情について見直し、私が考えさせられたことを皆さんと共有したい」と呼びかけ、学校給食の在り方などについて説明した。
このあと、参加者は「食育推進体制の在り方」「小・中学校における食に関する指導」「特別支援学校における学校給食と食に関する指導」「地場産物を活用した献立の工夫と衛生管理」の4つのテーマで分科会協議を行った。
◆学校給食功績者受賞10人を表彰
開会式の中で本年度道学校給食功績者表彰式が執り行われた。受賞者10人が佐藤教育長から長年の功績をたたえられ、表彰状と記念品が贈られた。
受賞者を代表して、札幌視覚支援学校の門馬則子栄養教諭があいさつ。喜びを語るとともに、「今後もより一層、子どもたちにとって安全・安心な学校給食の提供に努めていく」と述べた。
(関係団体 2019-08-07付)
その他の記事( 関係団体)
社会生き抜く力を育成 函館で全国特別活動研究協議大会
【函館発】全国特別活動研究会(村上昭夫会長)は6日から2日間、函館アリーナで第63回全国特別活動研究協議大会北海道・函館大会兼第47回北海道特別活動研究会函館・渡島大会を開催した。全国各地...(2019-08-08) 全て読む
東日本建築教育研究会が総会等 製図コンクール実施へ 文科省・持田調査官講演も
東日本建築教育研究会は1日から2日間、ホテルライフォート札幌で第69回総会・研究協議会を開いた。北海道での開催は21年ぶり。総会では、第38回全国高校生建築製図コンクールの実施などを盛り込...(2019-08-08) 全て読む
十勝小・中校長会が教育研究大会 未来創り出す子を育成 3分科会で提言・研究協議
【帯広発】十勝小・中校長会(小澤一記会長)は1日、幕別町内の十勝教育研修センターで第51回教育研究大会を開いた。会員96人が参加。研究主題「“夢大陸とかち”から、新たな知を拓き、志高く未来...(2019-08-08) 全て読む
実社会とのかかわり意識 帯広で全国新聞教育研究大会
【帯広発】全国新聞教育研究協議会(菅野茂男会長)・道十勝新聞教育研究会(野上泰宏会長)は7月30日から2日間、帯広市内とかちプラザほかで第62回全国新聞教育研究大会・全国学校新聞指導者講習...(2019-08-08) 全て読む
道学組連合会第56回定期大会 事務主任未配置解消など 2019年度運動方針決定
道公立学校職員組合連合会(=道学組連合会、武田明会長)は3日、札幌市内の北農健保会館で第56回定期大会を開いた。各種手当の改善、弾力的な定数改善、事務主任の未配置や事務職員の欠員の解消など...(2019-08-07) 全て読む
共生社会形成へ24項目 道特別支援学校長会など3団体が道教委に要望
道特別支援学校長会(木村浩紀会長)、道特別支援学校副校長・教頭会(野戸谷睦会長)、道公立学校事務長会(坂井秀昭会長)が道教委に提出した『令和2年度道文教施策に関する要望書』の要望事項が明ら...(2019-08-07) 全て読む
特別支援校長会が道教委へ提言 バランスよい教員配置を 広域に連携しCS導入
道特別支援学校長会(木村浩紀会長)が道教委に提出した『令和2年度道文教委施策に関する提言書』の内容が明らかになった。提言1「教員の採用・配置・育成の在り方」、提言2「学校と地域の連携・協働...(2019-08-07) 全て読む
道特別支援学校長会夏季研開く ICTの効果的活用を 開会あいさつで木村会長
道特別支援学校長会(木村浩紀会長)は5日、札幌市内のかでる2・7で令和元年度夏季研究協議会を開いた。道教委の佐藤嘉大教育長による講話や部会別研究協議などを実施。開会あいさつに立った木村会長...(2019-08-07) 全て読む
道研連が江別で所員研修会 今日的課題に対応へ プログラミング教育など
道教育研究所連盟(=道研連、委員長・北村善春道立教育研究所長)は1日から2日間、江別市内の道立教育研究所で本年度夏季所員研修会を開いた。連盟加盟教育研究所等の所員や研究員など26人が参加。...(2019-08-06) 全て読む
北教組が全国学力調査結果へ声明 点数学力向上策は中止を 子どもの学びを阻害と批判
北教組(信岡聡中央執行委員長)は2日、2019年度文部科学省全国学力・学習状況調査結果に対する声明を発表した。「正答数や正答率などについて、数値のみに拘泥し、子どもの実態を表したものとなっ...(2019-08-06) 全て読む