【解説】道内交通事故死　４年ぶり増

（解説 2020-01-16付）

　警察庁は、道路の交通に関する統計「令和元年中の交通事故死者数について」をまとめた。元年中の全国の交通事故死者数は、３２１５人で、過去最少を記録。北海道は、１５２人で前年より１１人増加した。国家公安委員会は、子どもをはじめとする歩行者の安全の確保や高齢運転者等の安全運転の励行などを重点として、各界各層と連携しながら、諸対策を着実に推進するよう、今後、警察を指導していくこととしている。

　統計結果をみると、交通事故発生件数は、前年比４万９５９９件減の３８万１００２件。人身事故のみの記録が残っている昭和４１年以降、最少件数を記録した。このうち、北海道は、３３６件減の９５９５件だった。

　死亡事故者数は、３１７人減の３２１５人、負傷者数は６万５１３１人減の５２万５８４６人でいずれも昭和４１年以降、最少。北海道は、死者数が１１人増の１５２人、負傷者数が４４９人減の１万１０４５人となった。

　月別死者数は、１２月が３５６人で最多となり、次いで、１１月３２８人、１０月３１３人と下半期に集中した。

　都道府県別の死者数をみると、北海道は愛知県に次いで２番目に多く、平成２７年以来、４年ぶりの増加となった。

　結果を受け、国家公安委員会は「政府をはじめ、関係機関・団体や国民一人ひとりが交通事故の防止に向け、積極的に取り組んできた結果」と分析。今後については「子どもをはじめとする歩行者の安全の確保や高齢運転者等の安全運転の励行などを重点として、各界各層と連携しながら、交通安全教育、交通指導取締り、交通安全施設などの整備、先端技術の普及活用等の諸対策を着実に推進するよう、警察を指導していきたい」としている。

(解説 2020-01-16付)