道教育振興会と道退職校長会 家庭と地域 連携が大切 第18回教育会議で意見交換
(関係団体 2020-02-04付)

第18回道教育会議
教育関係団体から104人が出席

 道教育振興会(工藤達成会長)と道退職校長会(黒坂由紀子会長)は1月31日、ホテルライフォート札幌で第18回道教育会議を開催した。主題「“開かれた”学びの環境をどのようにつくるか~新しい時代を創り、たくましく生きる子どもたちを育てるために」のもと、意見を交換。出席者からは、家庭と地域が互いにWin―Winの関係になるよう連携する大切さを訴える声などが上がった。 

 道教育振興会は、北海道教育の正常化を願い、昭和49年に創立。時代の進展とともに、様相を変えていく教育に向き合いながら、一貫して、教育の不易と流行を見定め、正常化と活性化を目指して、公正な教育世論の醸成、学校教育支援に尽力している。

昭和59年度からは、道退職校長会と共催で教育に関する諸問題について協議する教育懇談会を開催。平成14年度からは、協力教育関係機関・団体が一堂に会し、教育にかかわる喫緊の課題を議論し、その成果を北海道教育の指針として共有する場として教育会議を開いている。

 18回目を数える会議には、道内の教育関係団体から104人が出席した。

 開会に当たり、道教育振興会の工藤会長があいさつ。

 本年度の会議のテーマが“開くこと”“つなぎ合うこと”であることにふれ、「子ども・家庭・学校・地域が互いに開かれた教育を進めることで新しい教育課程が生まれる」と強調。その上で、北海道の教育の発展のために実り多い会議となるよう祈念した。

 赤岩輝雄常任理事が主題の趣旨を説明したあと、札幌市月寒公民館の南博館長が「心のふれあう豊かな地域づくり~月寒公民館の活動と学校との連携」と題して情報提供。①高齢者②図書③貸室④公民館⑤文化振興⑥開放―の6事業の取組として、公民館講座やカルタ大会、親子ふれあいコンサートなどを実施していることを伝えた。

 また、2年制高齢者大学「創造学園」の学生が近隣の小学生や大学生と交流している実践を紹介した。

 このあと、主題や推進指標に基づき、意見を交換。教育関係者から「社会に開かれた教育課程の実現に向け、家庭・地域・学校が目標やビジョンを共有し、一体となって子どもを育ててていくべき」「“学校は、地域の核である”ことを踏まえ、家庭と地域が互いにWin―Winの関係になるよう連携することが大切」などの意見が挙がった。

◆推進指標

 新しい時代を創り、たくましく生きる子どもたちを育てるために、「“開かれた”学びの環境をどのようにつくるか」という視点から、あるべき姿や具体的な手立てを共有し、家庭・学校・地域が連携・協働する。

▼家庭では、地域の行事や取組に進んでかかわる

▽図書館や施設の利用、自然とのふれあい体験、ボランティア等に子どもが進んでかかわれるきっかけづくりをしよう

▽家族で参加し、語らいが生まれる楽しい経験を積もう

▼学校では、社会に開かれた教育課程の実現を図る

▽カリキュラム・マネジメントの視点から、社会とのつながりを考えた教育課程を編成・実施しよう

▽めざす子どもの姿を家庭や地域と共有するために、自校の取組を積極的に発信しよう

▼地域では、開かれ、つながる地域での学びを推進する

▽子どもや若者が、地域とのかかわりのきっかけとなる取組を推進しよう

▽インターネットによる情報手段を積極的に活用し、イベントの広報や気軽に参加できる環境づくりをしよう

(関係団体 2020-02-04付)

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