犯罪のない地域づくり推進会議　道　連携図り体制構築を　学校等でネット利用教室促進

（道・道教委 2020-02-19付）

７０の機関・団体が協議に参加した

　道は１７日、京王プラザホテル札幌で犯罪のない安全で安心な地域づくり推進会議を開いた。あいさつで道教委の平野正明教育部長は、学校が家庭と地域、関係機関と連携を図り、地域全体で学校安全推進体制の構築を進める必要性を強調。議事では、犯罪のない安全で安心な地域づくり推進方策を改正し、学校等における安全教育として「関係機関と連携したインターネット安全利用教室の実施促進」を追記した。

　推進会議は平成１７年度に設置。道、道警、道教委、札幌市などの行政、校長会やＰＴＡ連合会などの教育関係団体、地域団体など７０の機関・団体で構成し、安全・安心に暮らし、活動できる社会の実現に向け、広報啓発活動の促進、自主的な防犯活動の促進などの取組を進めている。

　開会に当たり浦本元人副知事は、本道における令和元年刑法犯認知件数がピーク時の平成１４年と比べ約４分の１に減少したとし、「官民挙げて犯罪防止に努めた成果」と強調。新年度は東京オリンピックのマラソンや競歩などが札幌市内で開催されることなどから、引き続き安全・安心な地域づくりに向けて理解、協力を求めた。

　続いて、道警本部の山岸直人本部長、道教委の平野教育部長があいさつ。うち平野教育部長は、登下校中の子どもへの声かけ事案、ＳＮＳによる性的被害など、学校内外で子どもたちが事件・事故に巻き込まれる危険性が増大していると指摘。「安全確保のため、学校が家庭、地域、関係機関と十分に連携を図り、地域全体で学校安全推進体制の構築を進める必要がある」と呼びかけた。

　続いて、中央警備業防犯協会の井下正晴事務局長が「これまでの活動の事例～昭和～平成～令和を通じて」と題して発表。

　議事に入り、令和元年における道内の犯罪情勢、各専門部会の取組状況などを報告。事務局からの犯罪のない安全で安心な地域づくり推進方策の改正案を承認した。

　新しい推進方策では、道内外でＳＮＳ等のインターネット利用に起因する誘拐や性犯罪などが相次いでいることから、具体的な取組として「インターネットの安全利用に関する広報・啓発の実施」を追加。安全教育の充実に向けては「関係機関と連携したインターネット安全利用教室の実施促進」を追記した。

(道・道教委 2020-02-19付)