30年度がん教育実施状況 道内小・中・高は65・8% 全国平均3.9ポイント上回る 文科省まとめ(学校 2020-03-11付)
文部科学省は、平成30年度におけるがん教育の実施状況調査の結果をまとめた。道内小・中・高校の実施状況は65・8%となり、前年度と比較して2・7ポイント増加。全国平均61・9%を3・9ポイント上回った。
中学校新学習指導要領でがんについて取り扱うことが明記され、移行措置となる次年度から全中学校でがんに関する学習を行うこととなる。
調査は、全国でのがん教育の実施状況などを把握し、今後の施策の参考とするため実施した。
全国の国公私立の小・中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校、特別支援学校を対象に3万7169校から回答を得た。
小学校の56・3%、中学校の71・4%、高校の63・7%が「実施した」と回答した。全体で61・9%と前年度を5・1ポイント上回った。
うち、道内の実施状況をみると、小学校55・9%、中学校78・3%、高校74・1%、全体で65・8%ががん教育を「実施した」と回答。前年度と比較して2・7ポイント増加した。
がん教育を実施した教科・領域に関しては「体育・保健体育の授業」が92・9%、「特別活動」が8・0%、「総合的な学習の時間」が2・6%などと続いた。
がん教育で扱った内容については「がんとはどのような病気か」が86・0%、「がんの予防」が84・8%、「わが国におけるがんの現状」が62・0%、「がんの早期発見とがん検診」が46・7%となった。
外部講師を活用した学校は8・1%。外部講師の種別は「がん経験者」が21・6%、「薬剤師」が16・8%、「がん専門委」が16・1%だった。
外部講師を活用して効果的だったことは「健康と命の大切さについて主体的に考えることができた」が73・2%、「がんに関する知識・理解が深まった」が69・7%となった。
活用の課題として、「講師との打ち合わせを事前に行わないと、講師の話す内容と学校の要望にギャップが生じる」との回答が最も多く38・8%となった。
外部講師の活用以外で工夫した点として、「喫煙防止教室や食育指導などと関連した実施」「養護教諭や担当教師とのチーム・ティーチングなど指導方法」などが挙げられた。
(学校 2020-03-11付)
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