【解説】大卒者就職率が過去最高に
(解説 2020-06-16付)

 文部科学省・厚生労働省は、今春大学等卒業者就職状況調査結果をまとめた。大学生の就職率は前年同期を0・4ポイント上回る98・0%で、調査開始以来、同時期で過去最高を記録した。

 設置者や地域などを考慮し、全国の国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校、短期大学20校、高等専門学校10校、専修学校専門課程20校を抽出。6250人を対象に調査した。

 4月1日時点の就職率をみると、大学が0・4ポイント増の98・0%。うち、国公立大学の就職率は0・9ポイント増の98・2%、私立大学が0・2ポイント増の97・9%だった。

 短大の就職率は、1・6ポイント減の97・0%、高専が0・4ポイント増の100%、専修学校(専門課程)が0・2ポイント増の96・8%。大学・短大・高等専門学校・専修学校全体では、0・2ポイント増の98・0%で、専修学校(専門課程)を含めると0・1ポイント増の97・8%だった。

 卒業者全体に占める就職者の割合(大学のみ)は、2・3ポイント増の76・5%。

 男女別の結果をみると、男子大学生の就職率は、0・2ポイント増の97・5%、女子は0・7ポイント増の98・5%となった。

 文理別就職率では、文系が0・4ポイント増の97・8%、理系が0・1ポイント増の98・5%。

 地域別では、中部が1・4ポイント増の99・3%と最も高く、近畿が0・9ポイント増の98・9%、関東が0・1ポイント増の98・2%、中国・四国が1・6ポイント減の95・5%、九州が0・1ポイント増の95・3%。北海道・東北地区は、0・3ポイント増の97・5%だった。

 未就職のまま卒業した人に対しては、引き続き、大学等および高校と新卒応援ハローワークが連携し、支援に努める。

(解説 2020-06-16付)

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