文化庁　２年度日本遺産　道内から「鮭の聖地」　標津など根室管内４市町

（市町村 2020-06-22付）

　文化庁は１９日、令和２年度「日本遺産（Ｊａｐａｎ　Ｈｅｒｉｔａｇｅ）」の認定対象を発表した。本道からは、標津町を代表自治体とする１市３町による「“鮭の聖地”の物語～根室海峡一万年の道程」が認定された。

　文化庁は、地域の歴史的魅力や特色を通じて国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」に認定。魅力ある有形・無形の文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内外に発信することで地域の活性化を図っている。

　１９日、日本遺産審査委員会の審議を経て、２１件のストーリーを新たに認定。本道からは、標津町を代表自治体とする「“鮭の聖地”の物語～根室海峡一万年の道程」が選ばれた。

　国は日本遺産を本年度までに１００件程度認定するとし、今回の認定で１０４件に達したことから、新規認定は当面行わない。

　本道における認定市町村とストーリー概要はつぎのとおり。

▼標津町、根室市、別海町、羅臼町＝「鮭の聖地」の物語～根室海峡一万年の道程

　北海道最東の地、根室海峡。この地では、遥か一万年の昔から、絶えず人々の暮らしが続いてきた。その支えとなったのは、大地と海を往来し、あらゆる生命の糧となった鮭である。毎年秋に繰り返される鮭の遡上という自然の摂理の下、当地では人と自然、文化と文化の共生と衝突が起こり、数々の物語と共に、海路、陸路、鉄路、道路という、根室海峡に続く「道」が生まれる。一万年に及ぶ時の流れの中で、鮭に笑い、鮭に泣いた根室海峡沿岸。ここは今も、人と自然、あらゆるものが鮭とつながる「鮭の聖地」である。

(市町村 2020-06-22付)