ほっかいどう学推進フォーラム 小学校教諭対象にツアー 石狩川開発の歴史伝え
(関係団体 2020-10-28付)

ほっかいどう学インフラツアー
熱心に耳を傾ける参加者

 特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラム(新保元康理事長)は24日、石狩市内の川の博物館などで第2回ほっかいどう学インフラツアーを開いた。小学校教員9人が参加。今後の授業に生かそうと、災害から住民を守り、本道の発展を支えた生振捷水路や石狩放水路などの治水対策に関する説明に熱心に耳を傾けていた。

 インフラツアーのテーマは、「北海道遺産石狩川を知り尽くす旅~歴史に残るショートカットはここから始まった 生振捷水路」。石狩川の整備に焦点を当て、どのように本道の発展を支えてきたかを紹介し、授業の参考としてもらおうと企画した。

 当日は、北海道開発局の米津仁司開発監理部次長、北海道河川財団の大角賢一技術第2部参事、石狩川振興財団の田中史雄振興部長が講師を務めた。事務局からは、新保理事長らが参加した。

 川の博物館では、石狩川の特徴、生振捷水路、石狩川放水路について説明。石狩川は、「非常に曲がりくねった川」を意味するアイヌ語が名前の由来とされ、蛇行によって水の流れが悪く、洪水が多発していたことを紹介。直線化とショートカットする生振捷水路などを整備し洪水被害を低減してきたことや、石狩放水路の整備によって茨戸川の計画水位を下げたことなどを解説した。

 ツアーでは、弁天丸に乗船しての茨戸川見学や、バスから生振捷水路を眺めるなどして、長年かけて整備されてきた石狩川の治水対策のスケールの大きさを実感。ツアーに参加した札幌市立幌西小学校の多田公洋教諭は「道外出身なので北海道を勉強したく参加した。多くの人の苦労もあったと思うが、ものすごいこと。今後の授業に生かしたい」と感想を語った。

 新保理事長は、道内の人口の6割近くが集積する石狩川流域の治水対策について、「本道の発展の中心的役割を果たしてきたことは間違いない。地道な整備によって、わずかな期間で多くの人々が住めるようになったというダイナミズムを感じてほしい」と話していた。

(関係団体 2020-10-28付)

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