新教育ビジョン活用を 道中第4回理事研 鎌田会長あいさつ
(関係団体 2020-11-11付)

道中校長会第4回理事研・鎌田浩志会長
鎌田浩志会長

 道中学校長会が6日にホテルライフォート札幌で開いた第4回理事研修会における、鎌田浩志会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

▼道中研・全日中研、地区別教育経営研究会、各地区での各種研修事業等

 本年度は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、道中研・全日中研をはじめ、多くの研究会・研修会・各種会議等が会同による開催を中止、または書面による開催にせざるを得ない状況となった。実施されているところも人数制限や時間短縮など、内容変更による開催となっている。

 日常がすっかり様変わりし、いまだに先の見通しが立たない状況の中にあり、広域の北海道では各地区での状況にも違いがある。次年度の各種研修事業等の開催に向けては、私たちの職能向上を図る機会を大事にし、開催を前提とした内容検討を図りながら、道中、各地区での取組を推進していただきたい。

 道中としても、GIGAスクール構想の推進によって、各学校のICT環境が整備されることを想定して、ウェブの活用を検討している。各地区との情報共有を図り進めていきたい。

 先日、全日中理事会がウェブで開催され、令和4年度開催の第73回全日本中学校長会研究協議会北海道(札幌)大会実施概要案が承認された。現在、札幌市中学校長会が中心となって、全国からの中学校長を迎える準備を進めている。

 最終的には、来年度の静岡大会時に行われる全日中理事会にて実施要項が決定する。北海道での開催となるので、全道各地区の皆さんの協力をお願いする。

▼国、全日中関係

 10月7日に中央教育審議会が目指す「令和の日本型学校教育の構築を目指して」の中間まとめが公表された。そのことに対して、全日中をはじめ各団体からのヒアリングの機会が設けられた。全日中としては、全体的には賛同の立場として、大きく4点にわたって意見を述べた。

 第1は、個別最適な学びと協働的な学びを実現するための人的・物的環境。具体的には、ICTが進んでも教師の存在は欠かせないこと、教室のスペース確保が難しくなってきていることから、学校の実情に応じ臨機応変に少人数で指導できるよう教職員の増配置をすること。

 第2は、教師の人材確保。記載内容量、具体性について薄く、これまでのように都道府県が独自に人材を確保することに限界もみえてきていることから、国としての具体的な提案を行っていただきたいことを要望した。

 第3は、学校を支援する外部人材の確保とそのシステムづくり。学校が人材を確保するには限界があることから、予算を配当するだけではなく、どのような地域においても確実に人材を確保できる仕組みを構築していく具体を検討していただきたい。

 第4は、特別活動およびコミュニティ・スクールに関連する記述が薄いことである。国の推進施策であることからも、より広範に言及すべきである。

 文部科学省から「学校の働き方改革を踏まえた部活動改革」の方向性や具体的な方策、スケジュールが示された。最終的な着地点は、学校教育から部活動を切り離すことのようであるので、今回の提示はその第一段階ということになる。

 それに関して、各地区の校長先生から地区の実情を踏まえた意見を集約させていただいた。内容は全日中とも情報共有をしており、全日中の三田村会長からも感謝の言葉と、今後の文科省等とのヒアリング等で活用させてほしいとのことだった。

▼全日中新教育ビジョン~学校からの教育改革

 本年度当初、5月策定の「全日中新教育ビジョン」が各校長に届けられたと思う。このあと、北海道からの提案で、第4章「新会員の皆様へ」の掲載を要望し、第4章が追加された冊子が届く。

 これまでのものが刷新され、各学校の経営方針策定にも十分活用できる内容となっている。データ分析に基づく取組の方向性を示す10の提言で組み立てられているので、ぜひ活用してほしい。特に、新たに校長採用となった人に勧めてほしい。

(関係団体 2020-11-11付)

その他の記事( 関係団体)

ほっかいどう学推進フォーラム オンライン参加受付中 21日開催のシンポジウム

 特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラム(新保元康理事長)は、あす21日開催予定の第2回シンポジウム「ICTで進化する学校とほっかいどう学の可能性~社会につながるGIGAスクールを考...

(2020-11-20)  全て読む

1年単位変形労働時間制導入条例整備 超勤解消策こそ優先を 道高教組・道教組が抗議声明

 道高教組(尾張聡中央執行委員長)と道教組(川村安浩執行委員長)は16日、1年単位の変形労働時間制を可能とする給特法条例改正案の道議会への提案に抗議する声明を発表した。制度について「1日8時...

(2020-11-20)  全て読む

上川教育研修センターが教育講演会 “本質的な問い”明確に オンラインで京大院・西岡教授

上教センオンライン教育講演会  【旭川発】上川教育研修センターは11月上旬、オンラインによる教育講演会を開いた。京都大学大学院教育学研究科の西岡加名恵教授が、同大からオンラインで講演。管内の教育関係者約230人が聴講し、...

(2020-11-18)  全て読む

道高教組・道教組等が全道合研 “学び”の本質とは何か コロナ禍を機に問い直しを

 道高教組(尾張聡中央執行委員長)、道教組(川村安浩執行委員長)などで構成する実行委員会は7・8日、2020合同教育研究全道集会(=全道合研)をオンライン開催した。初日の全体会では、公立中学...

(2020-11-13)  全て読む

道公立学校事務職員協会が研究協議会 引き続き意欲的研究を 田島会長 有益な取組求める

 道公立学校事務職員協会(田島敏明会長)は10月下旬、札幌市内かでる2・7で第2回評議員研究協議会を開いた。評議員や理事など35人が出席。田島会長は、本年度開催予定だった全道大会が来年度に延...

(2020-11-13)  全て読む

道中 第4回理事研修会 来年1月 働き方改革報告書 来年度はウェブ開催へ

道中学校長会第4回理事研  道中学校長会(鎌田浩志会長)は6日、ホテルライフォート札幌で第4回理事研修会を開いた。来年1月に学校における働き方改革に関する道内調査の報告書をまとめるほか、来年度の理事研修会の一部をウェ...

(2020-11-10)  全て読む

道高教組・道教組 道教委に緊急要請 少人数学級で3密回避を 必要な教職員の配置求める

 道高教組(尾張聡中央執行委員長)と道教組(川村安浩執行委員長)は4日、道教委に学校における新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急要請書を提出した。道教委が各道立学校長や市町村教委教育長に...

(2020-11-10)  全て読む

道人事委勧告に道公務共闘地公連絡会 現場の実態顧みない内容 賃金引き上げ、処遇改善を

 道高教組(尾張聡中央執行委員長)、道教組(川村安浩執行委員長)、道自治労連(小畠昌彦執行委員長)で組織する道公務・公共業務労働組合(=道公務共闘)地公連絡会は2日、道人事委員会勧告に対する...

(2020-11-10)  全て読む

高校水産クラブ連盟研究発表大会 厚岸翔洋高 全国へ アナジャコ活用法を研究

道高校水産クラブ全道大会  【釧路発】道高校水産クラブ連盟(木村司会長)は5日、本の森厚岸情報館で研究発表大会を開いた。全道4校から11チームが参加し、水産物加工、生物調査など、各チームで進めてきた研究成果を発表した...

(2020-11-09)  全て読む

札幌市中学校長会 11月例会等 18日に全体研修会 課題の掘り起こしを

札幌市中学校長会11月例会・研修会  札幌市中学校長会(葛西孝之会長)は4日、ホテルライフォート札幌で11月例会・研修会を開いた。会員94人が参加。18日に開く本年度全体研修会について、研究の質を高め、新たな研究課題の掘り起こ...

(2020-11-09)  全て読む