【解説】元年度の産学連携等状況
(解説 2021-02-02付)

 文部科学省は、令和元年度の大学等における産学連携等実施状況をまとめた。民間企業からの研究資金等受入額は約1185億円で、このうち共同研究によるものが約796億円と増加が続いている。

 調査は、産学連携等の実施状況を把握し、今後の施策の企画・立案に反映させることを目的に平成15年度から毎年度行っている。

 調査対象は、国公私立大学(短大含む)、国公私立高専、大学共同利用機関の1068機関、回答率は98%。調査時点は昨年3月31日。

 民間企業からの研究資金等受入額は約3481億円。民間企業からの研究資金等受入額は約1185億円で10・0%増加した。うち共同研究による研究費受入額は約796億円で16・4%増加。研究資金等受入額全体の67・2%を占めている。

 民間企業との共同研究における研究実施件数は2万9255件と増加している。

 1件当たりの受入額は272万2000円。1件当たり1000万円以上の共同研究に関する受入額は約411億円と前年度と比べ24・1%増加した。

 特許権などの知的財産権等による収入額は約51・5億円で前年度と比べて13・4%と大きく減少。特許権における収入は約36・6億円だった。

 大学発等ベンチャー(大学等の教職員、学生などを発明者とする特許をもとに起業し、関係する教職員が設立者となった場合の企業)の設立数は204件。大学発等ベンチャーに関する相談窓口の設置率は14・1%となっている。

 北海道・東北地方における同一県内企業、自治体との共同・受託研究の実施件数は北海道大学が3位、帯広畜産大学が4位、北見工業大学が6位となっている。

(解説 2021-02-02付)

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