【解説】農水省　第４次食育基本計画案

（解説 2021-02-16付）

　農林水産省は、令和３年度から５年間を計画期間とする第４次食育推進基本計画案について意見・情報を募集している。受付期間は２６日まで。

　計画は、食育基本法第１６条第１項に基づき、食育の推進に関する施策の総合的・計画的な推進を図るもの。９日の食育推進会議委員と食育推進評価専門委員会で審議された。

　基本的方針として、ＳＤＧｓ（持続可能な開発目標）の考え方を踏まえた食育の推進や、国民の健全な食生活の実現、環境や食文化を意識するなど、行政、教育関係者、農林漁業者など、連携・協働して国民運動として実施すると記述。

　重要事項には、①生涯を通じた心身の健康を支える食育の推進②持続可能な食を支える食育の推進③新たな日常やデジタル化に対応した食育の推進―の３つを掲げている。

　①は、国民の健康の視点を重視。子どもの基本的な生活習慣の形成を図るため、「早寝早起き朝ごはん」国民運動等で普及啓発するほか、子供の貧困対策に関する大綱等に基づき、フードバンク等と連携し子どもの食事・栄養状態の確保、食育の推進に関して支援することなどをまとめた。

　②は、社会・環境・文化の視点で整理。食品ロス削減推進法に基づき国民運動として食品ロス削減や、まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づく子ども農山漁村交流プロジェクトの体制整備へ支援等を推進する。

　③は、横断的視点として、ICT等のデジタル技術を有効活用して効果的な情報発信や、全国食育推進ネットワークを活用して最新の食育活動や知見を食育関係者間で情報共有を図る。

　パブリックコメントの受付は２６日まで。電子総合窓口「e―Gov」の意見入力フォームなどから受け付けている。

(解説 2021-02-16付)