北広島市3年度教育行政執行方針 小中一貫教育 全国サミット11月配信 教育環境等 多角的に検討
(市町村 2021-08-25付)

北広島市吉田孝志
吉田教育長

 北広島市教委の吉田孝志教育長は、20日開会の第3回市議会定例会で令和3年度教育行政執行方針を説明した。小中一貫教育全国サミットin北広島について、新型コロナウイルス感染防止の観点から、オンライン開催とし、11月12日から配信を開始する。少子化や学校施設の老朽化などの課題から、学校施設に関し児童生徒がより良い教育環境や適正な集団規模の中で学ぶことができるよう検討を進めるとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

【生きる力を育む学校教育の推進】

▼義務教育9年間の学びを支える教育活動の展開

 学力、体力、社会性など中学校卒業時にふさわしい生きる力を育成するため、小中一貫教育を推進する。

 小中一貫教育全国サミットをオンラインで開催し、本市の特色ある取組を全国に発信するとともに、各校の取組の充実を図る。

▼豊かな心を育む教育の充実

 小・中学校間で系統的な学びができるよう改訂した福祉読本も活用しながら、考え、議論する道徳の授業等を展開する。

▼確かな学力を育てる教育の充実

 全国学力・学習状況調査等の結果を各中学校区で共有・検証し、授業改善や個に応じたきめ細かな指導につなげる。

▼健やかな体を育てる教育の充実

 体力・運動能力の向上を図るため、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を踏まえ、各学校の体力向上プランを改善するとともに、スポーツアカデミー事業等と連携した取組を推進する。

▼防災食育センター

 災害時における炊き出し等の応急給食機能と、平常時における防災や食育学習機能、学校給食機能をもつ複合施設としての整備に向け、実施設計および粗造成工事を行っていく。

▼特別支援教育の充実

 特別支援教育支援員や特別支援学級介助員の全校配置等によって、特別な配慮を必要とする児童生徒の学習や学校生活の支援に努める。

 家庭、学校、教育委員会、教育支援委員会などが連携し、一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細やかな対応を行う。

▼社会の変化や課題に対応した教育の推進

 子どもたちが成長する足跡を確かめながら、夢や目標に向かって挑戦する人を育てるため、きたひろ夢ノートを活用するとともに、社会的自立に向けて必要な資質・能力を育むため、義務教育9年間をつなぐキャリア教育を推進する。

 きたひろ夢ノートについては、学習指導要領の改訂や小中一貫教育の実践等を踏まえ、改訂に着手する。

▼姉妹都市子ども大使交流

 新型コロナウイルス感染症を考慮し、姉妹都市・広島県東広島市の小・中学校とオンラインによる交流に取り組み、ふるさと意識の醸成を図る。

▼外国語教育の充実

 グローバル化する社会で活躍する人材の育成に資するよう、外国語指導助手の活用や対話を重視した授業への転換を図るとともに、児童生徒の学習意欲の向上等を図るため、英語検定等の費用の一部を助成する。

▼北海道日本ハムファイターズとのパートナー協定に基づく事業

 学校教育活動の中に、ファイターズが有する様々な知見や資源を共有し、次世代を担う子どもたちに夢と希望を与えるまちづくりの一助となるよう取り組んでいく。

【信頼され、魅力ある学校づくりの推進】

▼地域とともにある学校づくりの推進

 西部・大曲・緑陽中学校区のコミュニティ・スクールの取組の定着を図るとともに、5年度の全市展開に向け準備を進めていく。土曜授業や学校関係者評価など開かれた学校づくりを推進する。

▼教育環境の整備

 教職員が本来担うべき業務に専念できる体制を確保するため、学校における働き方改革を推進する。

▼学校施設の整備

 大曲東小学校校舎の大規模改造工事や緑陽中学校の防音機能の更新など施設・設備の改修を進めていく。児童生徒がより良い教育環境や適正な集団規模の中で学ぶことができるよう多角的な視点から検討を進める。

▼学校ICT環境の整備

 学びの質の向上と校務の効率化のため、中学校の校務用コンピューターの更新および小・中学校の指導者用コンピューターを整備する。

【やさしく支え合う教育連携の推進】

▼教育相談体制の充実

 いじめや不登校の未然防止と早期発見・早期対応の取組を進めるとともに、不登校児童生徒等への支援を充実させるため、子どもサポートセンター相談員、スクールカウンセラー等を活用するなど、学校や関係機関と連携した相談体制の充実に努める。

▼地域が支える健全育成活動の充実

 家庭、学校、地域、関係機関との連携を強化するとともに、各地区における青少年の健全育成活動を支援する。インターネットやメディアの適切な利用を促進するため、教育委員会と市PTA連合会が協働して作成した北広島アンビシャス4ルールを活用し、家庭内でのメディア利用に関するルールづくりなど、家庭、学校、行政が連携した取組を進める。

第8回定例会、多くの住民が市教委の施策に耳を傾けた

 【網走発】紋別市教委は、住民に開かれた教育行政を目指す取組を進めている。19日に市文化会館で開かれた第8回教育委員会定例会では、これまで非公開としていた「教育に関する事務の管理および執行状況の点検および評価報告」について初めて公開で審議した。また、開会時間や会場、告知方法などで市民が参加しやすい工夫を取り入れた結果、傍聴者が増加。市教委の施策に熱心に耳を傾けた。

(市町村 2021-08-25付)

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