【解説】アイスホッケー大会の感染事例
(解説 2021-09-30付)

 国立感染症研究所は、8月4~8日に開催された全国高校選抜アイスホッケー大会における新型コロナウイルス感染症事例の報告をまとめた。

 事前合宿、公式練習、代表合宿を含めた感染者の総数は150人で、属性は選手が132人と大半を占め、監督・コーチ・トレーナーが10人、大会役員が4人などと続いた。ワクチン接種者は1人で、2回の接種済み。男女別では、男性が148人と大半を占めた。

 一部のチームでは発熱者を把握していたにもかかわらず主催者に報告しなかったこと、主催者側の健康記録の確認不足もあったことを報告。競技中、競技前後(会場控室、廊下での着替え、入場前後)の接触、知人との交流、宿泊中の活動を通じてチーム内外に感染が伝播した可能性があるとし、ベンチや控室では運動直後の選手がマスク非着用であったことから、チーム内や選手、審判間で飛沫感染が起こり得る状況だったと指摘した。

 長期間にわたり宿泊したチームでは、食事や大浴場の利用によって大規模に感染が拡大。近距離での会話や換気が十分でない状況のため、チーム内外で飛沫感染やエアロゾル感染が起きた可能性があるとした。

 以上を踏まえ、主催者には大会2週間前からの健康観察の確認、患者や疑い例発生時の対応準備、ベンチでの大声禁止と着席の徹底、審判のマスク着用、控室の密な状況と換気の改善、会場での徹底した動線管理が重要と指摘。

 参加チームにおいては、参加2週間前からの健康状態の確認と主催者への報告の徹底、外部との合同練習や試合、卒業生を含む外部との接触の禁止、感染対策を講じた宿泊施設の利用が重要とした。また、ワクチン接種の推奨や大会前検査の導入について検討の価値ありとした。

(解説 2021-09-30付)

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