豊かな心を育む　藤本大会長　道音楽教育研究大会空知大会

（関係団体 2021-12-08付）

集合・オンラインを組み合わせたハイブリッド型で開催

　【岩見沢発】第６３回北海道音楽教育研究大会空知岩見沢大会（大会長・藤本尚人道音楽教育連盟会長）が１１月上旬、岩見沢市民会館まなみーるなどで開かれた。オンラインによる参加も受け付け、ハイブリッド型での開催は初。合わせて約２００人が参加し、研究発表や研究協議、講演を通して音楽科教育のさらなる充実に向けて理解を深めた。

　主催は道音楽教育連盟、道高校音楽教育研究会、全日本音楽教育研究会道支部。全空知音楽教育連盟、空知地区高校音楽教育研究会が主管、道教委や岩見沢市教委、空知校長会、空知教頭会などが後援した。

　大会主題は「わかる楽しさ　できるよろこび　わかちあう感動～響きあい、深まる音楽の学びをめざして」。小・中学校部会は岩見沢市民会館まなみーる、高校部会は岩見沢西高校で行った（高校部会の参加はオンラインのみ）。

　はじめに、藤本大会長があいさつ。コロナ禍で大会実施に当たり試行錯誤してきたことにふれ、「開催できたことを大変うれしく思っている」と述べた。また、「これからも音楽を通して子どもたちの豊かな心を育て、子どもたちが笑顔で音楽活動ができるように努力しなければならない」と呼びかけた。

　続いて、菅原理恵運営委員長が登壇。「大会が今後の音楽教育の充実に向けて、実り多いものになれば」と期待していた。

　主題解説のあと、小学校部会の研究発表では、発表題目「音楽のよさを感じ取り、思いや意図をもって表現する力の育成～“日本の音階を使った音楽づくり”の授業実践を通して」のもと、岩見沢市立第一小学校の山﨑法子教諭が岩見沢市立南小学校５年（飯田茜音教諭、児童数３６人）「日本の音階を使って旋律をつくろう」の授業実践を発表。授業の様子を撮影した動画を流しながら、子どもたちが日本民謡を特徴づける音色、旋律、リズムなどについて理解する様子などを示した。

　中学校部会の研究発表に移り、滝川市立開西中学校の桑島誠教諭が岩見沢市立明成中学校１年（佐藤麻子教諭、生徒数６７人）「創作授業における思考を深める学習活動～“言葉の抑揚を生かした旋律創作”の授業実践を通して」について研究発表を行った。

　高校部会は岩見沢西高校の杉山佳寿子教諭がオンラインで「筝の基本的な奏法を身につけ、日本の伝統的な音楽を奏でよう」を発表した。

　研究協議のあと、国立音楽大学の津田正之教授が「令和の時代の音楽科教育を展望する～コロナ禍の音楽教育が提起したもの」と題して講演。コロナ禍で自宅学習への対応や飛沫感染防止の観点から歌唱、鍵盤ハーモニカ、リコーダーの制限が求められる状況について説明したほか、現場や行政の変化、今後の音楽科教育の充実に向けた重要な視点などについて解説した。

(関係団体 2021-12-08付)