道教委　教員育成自己診断シート　研修受講記録欄を新設　レーダーチャート２段階に

（道・道教委 2022-05-09付）

　道教委は、教員育成指標で示す２５の資質・能力を表示・分析し、目標の設定や研修計画の立案に役立てる４年度北海道における教員育成指標（スタンダード）自己診断シートを作成した。レーダーチャートを前期・後期の２段階で表示可能としたほか、研修受講記録欄を新設するなど改良した。教員の主体的な学びを促進するため道内の全道立学校と市町村教委に周知しており、５月以降の初任段階教員研修・中堅教諭等資質向上研修の振り返りで全受講者が活用する予定。

　自己診断シートは、各教員が自らの教職に関わる資質・能力を適時振り返り、今後の目標の設定や目標実現に向けた具体的な研修計画の立案に役立てるために３年度に作成。

　４９の項目をＡ～Ｄの４段階評価で入力することで「子供理解力」「授業力」など２５の資質・能力をレーダーチャートで自動表示し、自身の強みや弱み、その要因を整理できる。自身が身に付けたい資質・能力を高めるアドバイスも表示され、今後必要な研修内容を見通すことができる。

　本年度は新たに、診断結果のレーダーチャートを年度当初と前期終了後の２段階で同時表示して自己の取組を振り返ることができるよう改良した。また、受講した研修の講座や深めることができた内容などを記載する研修履歴記録欄を設け、自己の学びの可視化や研修マネジメントで活用できるようにした。

　自己診断シートは初任段階、中堅段階、ベテラン段階、管理職版の４種類を用意。キャリアステージに応じた活用のほか、管理職が面談などを通じて各教員のキャリアアップの支援や日常の人材育成で活用できる。

　道教委は、各教員の主体的な学びを促進するため校内研修を含む様々な研修機会でシートの活用を働きかけており、５月以降に実施する初任段階教員研修と中堅教諭等資質向上研修の振り返りで全受講者が活用するなど効果を検証し、人材育成の施策の一層の充実を図る方針だ。

(道・道教委 2022-05-09付)