【解説】高卒者就職内定率９７・９％

（解説 2022-05-26付）

　今春高校を卒業し、就職を希望した生徒の就職内定率（３月末現在）は前年同期と同じ９７・９％だった。学科別では工業が９９・４％で最も高く普通科が９５・８％で最も低い。地域別では北海道は９６・７％で０・４ポイント減少した。

　文部科学省が毎年調査しているもの。国・公・私立の高校および中等教育学校で就職を希望した生徒１４万７７３９人全員を調査した。

　就職内定率は前年同期と同じ９７・９％で、未就職者は３０８９人。男女別では男子が９８・４％、女子が９７・０％。

　学科別では、工業９９・４％、水産９９・２％、商業９９・０％、看護９８・９％、農業９８・８％、福祉９８・１％、家庭９７・９％、総合学科９７・９％、情報９７・６％、普通９５・８％の順。看護に関する学科は看護師５年一貫課程が主となるため、５年課程５年次の就職率を示している。

　都道府県別で高いのは、福井県９９・８％、山口県 ９９・８％、富山県９９・７％、石川県９９・７％など。低い県は沖縄県９２・７％、神奈川県９４・０％、千葉県９４・６％、大阪府９５・１％、滋賀県９６・３％などで、北海道は９６・７％。

　東日本大震災における被害が甚大な３県は、岩手県 が９９・５％（０・７ポイント増）、宮城県が ９９・２％（０・５ポイント増）、福島県が９９・６％（０・１ポイント増）といずれも好調。

　国公立と私立を比較すると、国公立は９８・０％、私立は９７・４％と僅差で、どちらも前年同期と同率だった。

　３月末の就職内定率（昭和５１年以降）は平成１３年に最低の８６・３％を記録。１９年には９４・７％まで回復したが、２年連続ダウンで２１年に９１・６％にまで下降。その後は徐々に盛り返し、２６年からは９７～９８％台で推移している。

(解説 2022-05-26付)