道教委 保護者連絡デジタル化 教員の9割が効果実感 調査や欠席連絡など活用多岐
(道・道教委 2022-08-01付)

表
連絡・支援ツールの活用方法(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、学校・保護者間における連絡手段のデジタル化の進行状況にかかるアンケート調査結果をまとめた。連絡支援ツールの使用率は道立学校が93%、市町村教委が96%で、一般教員の9割以上が業務負担軽減などの効果を実感。欠席連絡、行事予定やスクールバスの位置情報の共有など多様な用途で活用していることが分かった。

 連絡支援ツールの活用状況を調査し、効果的な活用を図るため初めて実施したもの。オンライン形式で道立学校260件、市町村教委166件の回答を得た。

調査の実施期間は6月22日~7月15日。

 結果をみると、学校・保護者間で連絡支援ツールを使用している道立学校の割合は93%。検討中の学校の3割が本年度中の導入を目指している。

 市町村教委では「全校で使用」が82%、「一部学校で使用」が14%。使用していない理由は「必要性を十分検討できていない」「費用負担の問題が解決しない」「利用できない家庭がある」などがあった。

 使用ツール(複数回答)は道立学校では「電子メール(28・5%)」「楽メ(23・8%)」「学校安心メール(15・5%)」「クラッシー(9・2%)」「グーグル」(9・2%)」、市町村立学校では「マチコミ(33・6%)」「電子メール(18・4%)」「グーグル(11・7%)」「学校安心メール(10・8%)」が多い。

 使用方法(複数回答)は「連絡文書の送信」が8割、「アンケート調査」が4割、「PTA活動における役員等への連絡」が3割と高い。その他の回答では新型コロナウイルス感染症による臨時休業や災害情報、不審者・クマの出没に関する緊急連絡など多彩な活用方法があがった。

 道立学校の56%が無料ツールを利用し、有料ツールを利用する学校の9割が団体会計で支出している。このほか、地元からの支援で使用料を負担している学校もあった。

 道立学校の一般教員の95%、副校長・教頭の80%がツール使用による効果を実感。市町村立学校では一般教員の99%、副校長・教頭の95%となった。

 副校長・教頭の業務負担に効果がある理由は「印刷・配布業務の軽減」「電話対応の縮小」「緊急時の一斉連絡」「開封確認による確実な連絡」「職員間の情報共有」「アンケート集約業務の簡素化」などが挙がった。

 一方、「効果がない」と感じる理由として「支援ツールと紙の2種で対応しており、完全移行までは業務が増える」「機能が活用できる業務の必要性など根本的な整理が必要」「メール管理の担当上、負担が担任から管理職に移行するため」など。このため道教委は、初期作業の効率化や操作・管理業務の平準化などの工夫が必要としている。

 今回の調査結果を踏まえ道教委は、連絡支援ツールのより積極的な活用を求める通知を7月27日付で発出。今後、活用方法の好事例を収集し、働き方改革通信「My Revolution」などで発信する予定となっている。

(道・道教委 2022-08-01付)

その他の記事( 道・道教委)

高校配置計画地域別検討協〈日高〉 地域のため高校存続を 中高連携の重要性を再確認

高校配置計画検討協日高学区  【苫小牧発】道教委は7月26日、高校配置計画地域別検討協議会(日高学区)の第2回会合を対面とオンライン形式で開催した。メイン会場の日高合同庁舎で担当者が5~7年度の計画案、「これからの高校...

(2022-08-02)  全て読む

ほっかいどう学推進フォーラム 動画教材作成検討へ 総会開き新保理事長再任

ほっかいどう学推進フォーラム総会  ほっかいどう学推進フォーラム(新保元康理事長)は7月29日、札幌市内の北海道開発技術センターで4年度第4期通常総会を開催した。3年度事業報告とともに、4年度事業計画案などを協議。4年度事業...

(2022-08-02)  全て読む

道教委 英語教育の授業改善 新セミナー 9月開催へ 計3回予定 オンライン公開も

 道教委は本年度、英語担当教員を対象とする新研修「E―Lineセミナー」を新たに開催する。9月16日の第1回を皮切りに計3回オンラインで開催し、指導と評価の一体化、1人1台端末やデジタル教科...

(2022-08-02)  全て読む

道教委等 早おき・職場見学デー 働いてる姿、カッコいい 名刺づくりやプレゼントも

道教委等早起き・職場見学デー  道、道教委は7月29日、道庁本庁舎と別館で「早おき・職場見学デー」を実施した。職員の子ども24人が保護者が働く姿を見学し、保護者の仕事に対する理解と感謝の心を深めた。  生活リズムが崩れ...

(2022-08-02)  全て読む

高校配置計画地域別検討協〈十勝〉 魅力化へ間口維持要望 35人以下学級の定数改善も

公立高校配置計画地域別検討協議会(十勝学区)  【帯広発】道教委は21日、幕別町内の十勝教育研修センターを主会場に、第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(十勝学区)を開催した。オンライン参加を含め関係者116人が参加。各所から、魅力あ...

(2022-08-01)  全て読む

高校配置計画地域別検討協〈渡島〉 適切な定員調整検討を 過疎地域の高校魅力化も

公立高校配置計画地域別検討協議会(渡島学区)  【函館発】道教委は7月19日、第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(渡島学区)を開催した。オンライン参加を含め市町村教委や公立高校、小・中学校、PTA関係者ら約70人が参加。協議では公私...

(2022-08-01)  全て読む

高校配置計画地域別検討協〈胆振西〉 専門性や地域特性PRを 小規模校の生徒数確保へ

高校配置計画胆振管内西学区  【室蘭発】道教委は7月上旬、第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(胆振西学区)を開催した。7年度までの計画案や8年度以降の見通しを示し、意見を聴取。地域の小規模校における生徒数の確保に当...

(2022-08-01)  全て読む

道教委 4年度全国学力調査結果 小中3教科で全国水準 ゲーム等の長時間化顕著に

 道教委は28日、4年度全国学力・学習状況調査結果を発表した。道内の平均正答率は小学校の3教科で全国平均との差を縮め、小学校の理科、中学校の国語と理科でほぼ全国平均並みとなった。授業における...

(2022-07-29)  全て読む

道教委 全国学力調査結果の概要 対話型授業改善が進行 自己有用感は小中で上昇

表  道教委が7月28日に公表した本年度全国学力・学習状況調査の本道分結果のうち、質問紙調査に関する概要はつぎのとおり。 ◆児童生徒質問紙調査 【授業改善】 ▼授業では、課題の解決に向けて...

(2022-07-29)  全て読む

オホーツク局 ICT活用連絡会議 子の学び保障に努めて 端末活用などの課題等交流

局・学校ICT環境・活用等連絡会議  【網走発】オホーツク教育局は20日、オンラインで管内(地域)学校ICT環境・活用等連絡会議を開いた。各市町村首長部局、教委の担当者ら約35人が出席。学校における1人1台端末の活用、地域の通...

(2022-07-28)  全て読む