第5次子の読書活動推進計画素案 図書データベース化を 道教委 点字図書など整備も
(道・道教委 2022-09-22付)

 道教委は、5~9年度を計画期間とした「北海道子どもの読書活動推進計画〈第5次計画〉」の素案をまとめた。学校図書館に対しては、ICT教育とのベストミックスを目指し、図書のデータベース化や、貸し借りの電子化の促進などを求めた。また、自治体の図書館環境整備に対しては、読書バリアフリー法に基づき、点字図書など障がいのある子も扱いやすい図書の整備を働きかけていく。

 子どもの読書推進に関する施策の基本的方向と具体的な方策を示すもの。対象は0歳から概ね18歳まで。

 基本目標は①社会全体での子どもの読書活動の推進②子どもの学びを支える読書環境の整備―の2点。

 ①では、家庭、地域、学校における読書活動の推進方策をそれぞれ示した。

 家庭においては、読書に親しむきっかけをつくり、興味・関心を広げられるよう「食後や週末など時間や日を決めて家族全員が読書をしたり、読んだ本について会話したりすること」を重点として掲げた。

 地域においては、子どもから大人までが交流できるまちづくりの拠点となるよう、各図書館による「子ども読書の日」「子どもの読書週間」の事業の実施と情報の提供を重点に据え、目標指標を全市町村での実施とした。また、児童生徒の調べ学習や探究活動等の授業の支援も重点とした。

 学校においては「各教科等における主体的・対話的で深い学びの実現に向けた学校図書館の活用」や「一斉読書や書評合戦(ビブリオバトル)等の読書を推進する取組」を重点とし、授業で学校図書館を活用する学校の目標指標を小・中学校100%、高校70%とした。

 また、保護者やボランティア、公立図書館など様々な人材と連携した読書活動も重点とし、目標指標を小学校100%、中学校80%、高校50%とした。

 つぎに、基本目標②の読書環境の整備については、地域と学校における環境整備について示した。

 地域では、バリアフリー法に基づき「電子書籍や点字図書、音声図書、拡大図書など、障がいのある子どもでも利用しやすいアクセシブルな書籍や設備の整備」を重点とし、目標指標を「全市町村」とした。

 学校においては「学校図書館等の図書標準の達成に向けた図書の整備」のほか、学校図書館とICT教育のベストミックスに向け「蔵書のデータベース化」を重点に据え、これを足がかりに「電子管理を活用した貸出・返却」「電子書籍の導入や1人1台端末との連携の検討」もできる範囲で求める。

 また「学校司書の配置促進」「図書館・学校図書館の担当職員等の研修の充実」なども重点とし、学校司書配置の目標指標は小・中学校とも50%とした。

 目標指標は確定値ではなく、今後変更となる可能性がある。今後はパブリックコメントの募集を10月14日まで行い、同月中に原案を作成。子ども読書活動推進会議等に諮り、5年1月の教育委員会議、2月の道議会文教委員会に提出し3月の決定を目指す。

(道・道教委 2022-09-22付)

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