4定札幌市議会代表質問(6日)
(札幌市 2022-12-08付)

人も社会も豊かな教育実現目指して

教育振興基本計画次期方向性の考え

 札幌市教委の檜田英樹教育長は、次期教育振興基本計画の方向性について「人も社会も豊かになるような教育の実現を目指していく」との考えを示した。

 現行の計画は平成26年に策定。市の教育が目指す人間像「自立した札幌人」の実現に向け、1人1台端末の活用による子どもの学びの質の向上、公立夜間中学の開校による学び直しの機会の確保など様々な施策を展開してきた。

 令和5年度で現行計画が終了することから、市教委は本年度、次期計画の策定に向けた検討会議を設置。有識者から学校・家庭・地域等のさらなる連携の必要性、地域課題を自ら解決するための地域住民の学びの重要性などについて意見が寄せられた。

 それを踏まえ「学びを通した人々の関わりがより良いまちづくりにもつながり、人も社会も豊かになるような教育の実現を目指していく」とした。

 村松叶啓議員(自由民主党)の質問に対する答弁。

市立学校登校時間繰り下げなど実施

今後の大雪対策

 札幌市の吉岡亨副市長は、今後の大雪対策として、市立学校の登校時間繰り下げなど組織横断的な応急対策を実施する方針を示した。

 昨冬の大雪を踏まえ市はことし11月、市地域防災計画の雪害対策編を改定し、市内部の配備体制として「緊急除排雪実施本部」「雪害対策本部」の2つの本部体制を規定した。

 大雪によって市民生活に甚大な影響を及ぼす恐れが生じた場合、雪害対策本部を設置。防災関係機関と連携しながら、市立学校の登校時間繰り下げなど、除排雪作業にとどまらない組織横断的な応急対策を実施するとしている。

 積雪や気象の状況、除排雪の進捗に応じて迅速に各本部を設置し「雪害全般に対し明確な指揮系統のもと組織的に対応したい」と述べた。

 村松議員の質問に対する答弁。

アウトリーチ型等新たに支援を検討

産後ケア事業

 札幌市の町田隆敏副市長は、産後ケア事業について、新たにアウトリーチ型の実施など利用者のニーズに合わせた支援の提供方法を検討する考えを示した。

 市は平成28年度から、助産師等が産後の母子を支援する産後ケア事業を市内9ヵ所の助産所で展開。令和3年度から、利用対象月齢や利用日数を拡大した。

 町田副市長は、3年度の利用者数が前年度比2割増となったことを報告。新型コロナウイルス感染症の影響や利用対象等の拡大によってニーズの高まりが見込まれるため「利用施設の拡充が必要」と述べた。助産所に限定せず、医療機関への拡充についても検討する考えを示した。

 村松議員の質問に対する答弁。

国際的大会を積極的に誘致

障がい者スポーツ

 札幌市の石川敏也副市長は、障がい者スポーツの国際的大会について、積極的に誘致する方針を示した。

 市は、学校開放や競技用具の無料貸し出しなど、障がい者スポーツ振興に向けた取組を推進。12月にパラアイスホッケーの日韓交流戦が市で初めて開催されるなど、国際的大会の開催も進んでいる。

 石川副市長は、国際的大会の開催は「市民が競技に触れられる絶好の機会。障がい者スポーツ振興や市民理解の促進に重要な役割を果たす」との認識を示した。また、2030年冬季オリンピック・パラリンピックの招致へ「円滑に大会運営をできるよう、経験を積み重ねていく必要がある」と強調した。

 大会開催の際には、パラアスリートの学校訪問や競技体験イベントなど「より多くの市民が大会に触れられる機会の提供に努める」と述べた。

 村松議員の質問に対する答弁。

(札幌市 2022-12-08付)

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