伏見小全小社研北海道大会公開授業⑥ 伏見小 地域とのつながり考える 六花亭のお菓子製造に着目し(札幌市 2022-12-09付)
第4学年授業研究会A(2)
伏見小学校4年3組(坂本亜姫奈教諭)
北海道の特色ある地いきと人々のくらし~お菓子作りがさかんなまち・帯広市
◆第4学年で目指す子どもの姿
▼地域を愛し、地域との「つながり」を感じることができる子
第4学年部会が目指す「世界を切り拓く北国の子」とは「地域を愛し、地域とのつながりを感じることができる子」である。
ここでの「つながり」とは、地域と自分との結び付きを理解したり、地域を支え、発展させようとする人々の営みに憧れを抱いたりする姿である。
本単元では、広大な土地や気候を生かし、農業の盛んな地域である帯広市を取り上げる。帯広市では、地理的資源を生かし、お菓子作りが盛んに行われ、北海道を代表するお菓子会社も多くある。
また、地理的資源だけでなく、お菓子のまちとして帯広市を支える市役所や観光センター、職人やお菓子会社の社員などの人々の営みがある。豊かな地理的資源とともに、それを生かす人的資源があり、帯広市はお菓子のまちとして有名になった。
「つながり」を感じるためには「お菓子作りを通して、帯広のまちを元気にしたい」という人々の営みを学ぶことを通して、地域への愛着や誇りを持つ子どもたちを育んでいけると考える。
◆本単元の目標
お菓子作りが盛んな帯広市について、位置や自然環境、お菓子作りに対する人々の協力関係などに着目して、地図帳や各種の資料で調べまとめ、地域の様子を捉え、それらの特色を考え、表現することを通して、帯広市では人々が協力し、お菓子作りを中心とした特色あるまちづくりや観光などの産業の発展に努めていることを理解する。
また、地域への愛着や誇りを持てる態度を養う。
◆本時のねらい
㈱六花亭・小田豊社長が十勝にしか工場を置かないことや東京進出を断ったことの意図を考えることを通して、より新鮮でおいしいお菓子を作るとともに、地域の活性化に努めていることに気付き、適切に表現している。
◆本時の展開
【子どもの主な活動】
〈問いを生む場〉
▽帯広市では適した土地や気候によって豊富な原料があることやお菓子作りを盛り上げる人々の工夫・努力があることを理解している
▽札幌にたくさんお店があるから工場があった方が
▽十勝にしかないと全国
に送るのに不便
▼課題「(札幌にお店がたくさんあるのに)小田社長は、どうして十勝でしかお菓子作りをしないの?」
〈考えをつなぐ場〉
▽原料
・適した気候
・乳製品や卵を新鮮に
・安い
▽帯広の人
・帯広の職人の手で
・社員や農家の活躍
・地元の人に喜んでもらう
▼まとめ「小田社長は帯広の新鮮な原料や人を生かして、おいしいお菓子を作ることができるから十勝だけでお菓子作りをするんだ」
〈吟味・検証・再考する場〉
▽東京出店の誘いを受けた事実を提示する
▽小田社長「六花亭では、北海道以外には出店しません」
▽六花の社名に込めた思いのように北海道を盛り上げたい
▽新鮮でおいしいお菓子を北海道に届けたい
▼まとめ「小田社長は帯広でのお菓子作りを通して、北海道も盛り上げていきたいんだね」
【教師の具体的な手だて】
〈問いを生む場〉
▽帯広と札幌市の店舗数と工場を比較し、店舗数や売り上げの多い札幌市に工場を置かない事実から、問いを生む
〈考えをつなぐ場〉
▽帯広の「地理的資源」と「人的資源」に分けて板書することで、多面的に捉えるとともに、2つが関連していることに気付けるようにする
〈吟味・検証・再考する場〉
▽東京進出を断った事実を提示し、その意図を考えることを通して、六花亭が北海道を大切にし、盛り上げたいという小田社長の思いに迫れるようにする
▼評価
▽小田社長が十勝でしかお菓子作りをしない意図を既習と関連付けて、ノートに表現しているかを見取る
(札幌市 2022-12-09付)
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