オホーツク局　教師力向上セミナー　やってみて振り返る　算数科の授業づくりで講演等

（道・道教委 2022-12-16付）

　【網走発】オホーツク教育局は８日、ズームを活用した教師力向上セミナー（算数）を開いた。オンラインも含め管内小学校の教職員ら２０人が参加。研修テーマ「数学的活動の充実に向けた算数科の授業づくり」のもと、講演や意見交換を通じて指導力の向上を図った。

　開会に当たり、オホーツク局の若松拓郎指導主事が研修会の趣旨を説明したあと、道教育大学旭川校の谷地元直樹教授が「算数で求められる授業とは」をテーマに講演した。

　はじめに、子どもの深い学びを実現するための「やってみて振り返る」学習活動の重要さを強調。子どもが既に持っている知識や日常経験をベースに、学びの結果を予想して「やってみる」過程と、結果が妥当かどうかを検討し新しい問いを生むための「振り返る」過程を重視した上で「深い学びにつなげるためには、両方の過程を相互にフィードバックさせることが大切」と伝えた。

　そのための教師の役割ついては①指導の個別化の視点から、子どもが既に持つている知識や日常経験をもとに、各個人の新たな問いをどうあぶり出してあげるか②協働的な学びの視点から、子どもの対話を促すために話したくなる場面をどのようにつくるか―の２点を挙げ、それらを状況に応じて使い分けていくことが大切とした。

　このあとの参加型パネルディスカッションでは、参加者が事前動画視聴した北見市立美山小の森荘太教諭による授業「単位量当たりの大きさ」（５年）を踏まえ意見交流。「答えを視覚的に導いてあげるために数直線や図をいかに活用するか」「ＩＣＴを有効活用するには」などの観点から、授業づくりの改善に向けて協議を重ねた。

(道・道教委 2022-12-16付)