宗谷管内5年度教育推進の重点 OVER70の実現へ 資質・能力を確実に育成(道・道教委 2023-04-27付)
山﨑義一局長
【稚内発】宗谷教育局は4月中旬、宗谷総合振興局を主会場に宗谷管内校長会議を開催した。本年度管内教育推進の重点は「資質・能力を確実に育成する学力保障~OVER70の実現、12年間継続する学力保障」。重点推進に向けては①授業改革②学校経営③検証改善④働き方改革⑤小中高12年間―の5つをポイントとして示した。このほか、学校と地域が一体となった教育活動について言及。山﨑義一局長は「子どもたちの特性・環境等に応じた教育の実現や学校における働き方改革、関係者間の連携強化など、学びの環境がより一層充実することを学校・地域・行政が一体となって目指していきたい」と呼びかけた。
説明内容はつぎのとおり。
【重点について】
推進の重点については、4年度の重点を踏襲し、5年度においても「資質・能力を確実に育成する学力保障~OVER70の実現、12年間継続する学力保障」を掲げ、重点推進の5つのポイントの枠組みを継続し、管内全ての児童生徒に新しい時代に必要となる資質・能力の育成を目指していきたい。
【重点推進のポイント】
▼授業改革
授業改革では4点を示しており、②③④の内容を追加している。②に関しては、道教育推進計画の「施策項目13」に示されている。ICTの活用推進および「施策項目3」に示されている新しい時代に必要となる資質・能力の育成に基づき、ICTを効果的に活用した「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実が必要であることを踏まえ追加している。
③に関しては、従来の生徒指導の3つの機能(自己決定の場を与える授業、自己存在感を与える授業、共感的な人間関係を育む授業)にプラスし、生徒指導提要(改訂版)で示されている、一人ひとりの児童生徒が安心・安全な「居場所づくり」を土台とした学級経営の視点を意識することが重要であることから文言を追加している。
④に関しては、前年度実施している「宗谷管内学力保障会議」において、児童生徒の資質・能力の育成について、家庭と連携した家庭学習の推進が必要であると議論されたことから、追加している。単元全体を通して資質・能力を偏りなく育成するためには、授業と関連した家庭学習の課題を設定し、授業の予習や復習、発展的・補充的な学習内容に取り組むことが重要となる。
授業の終末で児童生徒が学習内容や学習方法を振り返り、自分の学習課題を自覚することによって、家庭学習に主体的に取り組むことができる手だてが大切になる。
▼学校経営
学校経営では4点を示しており、⑤について内容を追加。4年度の教育推進の重点の評価項目として設定した文言を追加し、評価との関連性を明確にしている。
▼検証改善
検証改善については、3点を示している。
⑨に関しては、推進計画の「施策の柱2」として示されている内容となっている。⑩に関しては「施策項目3」に示されており、各学校段階や学校段階間において育成を目指す資質・能力を明確にし、小学校から高校までの12年間を見通した検証改善サイクルの確立が必要であることから追加している。
▼働き方改革
働き方改革については、2点を示している。⑫⑬に関しては、推進計画の「施策項目17」に示されている教員一人ひとりがワークライフバランスの視点を持ちながら、自らの授業を磨き、人間性や創造性を高め、子どもたちに対して効果的な教育活動を実践することの重要性、また、学校における働き方改革北海道アクション・プラン、北海道の学校における働き方改革手引「Road」に示されている組織体制の構築から文言を追加している。
▼小中高12年
小中高12年については、3点を示している。⑭に関しては、教育推進の重点の評価項目の文言と一致させるために追加している。
また、⑯に関しては、推進計画の「施策項目19」に示されている地域と学校の連携・協働の推進と関連させたものとなっている。
【設置者における指導・助言・確認の観点】
推進の重点ポイントは、学校が行う取組の具体となっている。
この学校の取組に対して、学校・家庭・地域が一体となった教育活動の充実を図るために、設置者における指導助言の観点について4年度と同じく示している。
教育委員会においては、所管する学校の取組状況を適宜確認し、学校の実態に応じた指導助言をお願いしたい。
【家庭・地域が一体となった教育活動の充実】
また、家庭・地域の取組として、5点を示している。
学校と家庭が連携した学習習慣、生活習慣の確立、様々な支援を必要とする全ての児童生徒への学びのセーフティネットの構築、コミュニティ・スクール、地域学校協働本部への地域住民の主体的な参画等、児童生徒の学びを支援する体制について示している。
【終わりに】
5年度管内教育推進の重点についての説明になる。
子どもたちに未来を見せ、子どもたちが明るい未来を築き、持続可能な社会の創り手として成長することや、GIGAスクール構想のもと、急速に進んだICTの活用によって、子どもたちの特性・環境等に応じた教育の実現や学校における働き方改革、関係者間の連携強化など、学びの環境がより一層充実することを、学校・地域・行政が一体となって目指していきたいと考えている。本年度もよろしくお願いする。
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(道・道教委 2023-04-27付)
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