檜山局　生徒指導研究協議会　子の思いくみ取り解決　いじめや不登校、自殺予防等

（道・道教委 2023-09-25付）

檜山管内生徒指導研究協議会

　【函館発】檜山教育局は１３日、管内生徒指導研究協議会をオンラインで実施した。いじめや不登校、性的マイノリティー、自殺予防など生徒指導上の諸課題を協議。小・中学校、高校、特別支援学校の生徒指導担当教員ら約３０人が参加し、実態交流や事例研究を通して指導力の向上を目指した。

　会議では「いじめ、不登校の全道および管内の状況」「少年非行の現状およびいじめ問題に対する警察の考え方」「生徒指導上の種々の課題」の３つの全体会を行った。

　うち、いじめ、不登校の全道および管内の状況を井田昌之義務教育指導班主査が説明。学校いじめ防止基本方針について年度当初の見直しを求めるとともに、全教職員による確認やホームページおよび学校便り等を通じた家庭や地域への情報発信を呼びかけた。

　協議ではいじめの適切な認知を主題に、校種別のブレイクアウトルームで組織的な対応について各校の現状や実態をもとに意見交換した。

　「認知を積極的に行う雰囲気になっている」との意見が上がった一方「発達段階が低いと、いじめの定義に関する対応が難しい」「ＳＮＳトラブルにおける事実確認の内容証明が難しい」などの困り感も上がった。

　井田主査は助言で「嫌な思いをしたことがあるイコールいじめとは言い難い部分もある。子どもたちの思いをくみ取り、積極的に認知、早期解決に向けて対応してほしい」とし、いじめ対応ガイドブック・支援ツール「コンパス」の活用を推奨した。

　生徒指導上の種々の課題では、ヤングケアラーや性的マイノリティーとされる児童生徒への対応、生命の安全教育について理解を深めたほか、生徒のスマートフォンから性的な画像が発見された場合について事例研究。適切な対応や未然防止のポイントなどを考えた。

(道・道教委 2023-09-25付)