札幌市教委 第2期教育振興基本計画 「自立した札幌人」実現へ 基本的方向性踏まえ12施策推進(札幌市 2024-01-01付)
札幌市教委は、6年度から仮称・第2期教育振興基本計画をスタートさせる。「一人一人が自他のよさや可能性を認め合える学びの推進」など3つの基本的方向性のもと、12の教育施策を展開。前期5年間のアクションプランでは、重点に「共生社会を担う力の育成」など3点を設定し、コミュニティ・スクール推進事業、不登校児童生徒のための新たな学びの場整備事業など各種施策を推進する。市の教育が目指す人間像「自立した札幌人」の実現を目指す。
現行計画が本年度で終了することに伴い、市教委は、4年度から検討会議を設置し有識者らから意見を募ったほか、昨年8月には子ども教育委員会会議を開催。子どもの意見を反映させた計画の策定に努めてきた。
計画期間は6~15年度までの10年間。今後10年間を見据えた基本理念等を示す「教育ビジョン」、前期5年間で取り組む教育施策を示す「アクションプラン」で構成している。
市の教育が目指す人間像は、現行計画に引き続き「自立した札幌人」を据える。
現行計画策定時からおよそ10年が経過していることから、時代の変化に伴い「自立した札幌人」の解釈を捉え直し、新たに「未来に向かって新たな価値を創造し、主体的に学び続ける人」「自他のよさや可能性を認め合い、しなやかに自分らしさを発揮する人」「ふるさと札幌に誇りをもち、持続可能な社会の発展に向けて行動する人」の3点を位置付けた。
これを踏まえ教育ビジョンでは、基本的方向性「一人一人が自他のよさや可能性を認め合える学びの推進」「学校・家庭・地域総ぐるみで育み、生涯にわたり学び続ける機会の拡充」「社会の変化に対応した教育環境の充実」の3点のもと、12の施策を展開する。
アクションプランでは、第1期計画の振り返りで明らかになった課題「自己肯定感の低さ」「困り感を抱えた子どもの増加」「体力・運動能力の低下」に対応するため、重点を①共生社会を担う力の育成②誰一人取り残されない教育の推進③生涯にわたる健やかな体の育成―の3点に設定。
①ではコミュニティ・スクール推進事業、②では不登校児童生徒のための新たな学びの場整備事業、③では学校部活動における外部人材の活用の推進など各種施策を推進していく。
計画の進行管理として、3つの基本的方向性に基づき成果指標25項目を設定。「自分にはよいところがあると考えている子どもの割合」を10年度までに90%に引き上げること、普通教室等へ冷房設備を整備した市立幼稚園・学校の割合を100%にすることなどを掲げている。
現在、パブリックコメント、キッズコメントを募集しており、本年度中に策定する予定。
12月の第4回定例市議会で檜田英樹教育長は「子どもたちに地域の一員として、社会の発展に向け行動する力を育み、将来のまちづくりを担える人材の育成に努めていきたい」と展望を示した。
質の高い教職員集団へ
(札幌市 2024-01-01付)
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