函館市教委 5年度全国体力等調査 体力合計点 小中男女で上昇 肥満度や朝食欠食率に課題(市町村 2024-04-11付)
函館市5年度体力テストの結果
【函館発】函館市教委は3月29日、5年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を公表した。体力合計点は小・中学校男女共に前年度比0・7~1・4ポイント上昇し、全国平均との差を縮めた。一方で肥満度の割合や朝食の欠食率の高さなど適切な生活習慣の確立は前年度に引き続き課題が見られた。市教委は今後の対策について「生活習慣の改善や運動習慣の定着を図る取組を検討していく必要がある」と分析している。
調査は昨年4~7月、小学校39校の5年生1460人、中学校18校の2年生1360人を対象に実施。
全国平均を50・0としたT得点の体力合計点は、小中男女共に全国平均を下回ったが、前年度の結果と比較すると、小学校男子で0・7ポイント、女性で1・4ポイント、中学校男子で0・9ポイント、女子で0・7ポイントと全校種で全国平均との差を縮めた。
全国平均を上回った種目は小5男女の「握力」「長座体前屈」「反復横跳び」「ソフトボール投げ」と中2男子の「握力」の5種目。前年度を上回った種目は小5男子が「握力」「立ち幅跳び」を除く6種目、小5女子が「立ち幅跳び」を除く7種目、中2男子が「握力」「長座体前屈」「反復横跳び」「50㍍走」「立ち幅跳び」「ハンドボール投げ」の6種目、中2女子が「上体起こし」「長座体前屈」「反復横跳び」「50㍍走」の4種目だった。
身長と体重を表した体格と肥満度に関する調査結果は、小・中学校共に全国平均を超えた。特に高度~軽度肥満の割合は、中学校男女で全道・全国平均より高い傾向にある。
生活・運動習慣や体育の授業などを問う質問紙調査をみると、小学校男女の1週間の総運動時間は全国平均より長い一方、中学校男女では全国平均より100分以上下回っている。運動部に所属している割合も男女共に10%以上低い傾向にある。
朝食の欠食率は小・中学校男女共に全国平均より6~13ポイント低く、例年朝食摂取に関する課題が見られている。
市教委は今後の対策について「引き続き、体育・健康に関する指導を適切に行うとともに、学校・地域・家庭・行政が一体となって、生活習慣の改善や運動習慣の定着を図る取組を推進していく必要がある」と家庭教育との連携した取組の必要性を認識。学校教育においては「1人1台端末を活用し、個に応じた学びや協働的な学びを通して授業改善の充実を図る必要がある」としている。
(市町村 2024-04-11付)
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