野幌高 学校運営協議会が始動 生徒センタード教育確立へ 壽淺校長 成長実感する高校に(学校 2024-05-27付)
野幌高校学校運営協議会
地域と共に歩む学校づくりを推進する野幌高校(壽淺章洋校長)の第1回学校運営協議会が15日、同校で開かれた。地域と協働して生徒を育成する「生徒センタード教育」の確立に向けて、地域連携推進と生徒サポートの2部会を設置。壽淺校長は「“3年間で成長させてもらえた”と思える高校になれば」と期待した。
同校は、道教委が進める特色ある高校づくりの一環として、4年度からアンビシャススクールを導入。習熟度別の少人数指導や一部科目における30分授業を取り入れ、生徒の基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を支援している。
本年度は、グランドデザインに示す目指す生徒像に①豊かな人間性②挑戦する意欲③持続可能な社会を担う力―の3点を掲げ、地域と協働して生徒を育成する「生徒センタード教育」の確立を推し進める。その実現に向けて、学校運営協議会を開くとともに、江別市内の企業等を構成員とした野幌高校コンソーシアムを立ち上げる計画だ。
学校運営協議会は「地域連携推進部会」「生徒サポート部会」の2部構成。地域連携推進部会においては、本年度入学生からを対象とする3年間一貫した探究学習や2年生のインターンシップを支える方策を協議。生徒サポート部会では、生徒の自己有用感やコミュニケーション能力を育む支援活動を展開するための議論を深める。
一方、コンソーシアムは、建設産業や医療、農業、保育や幼児教育などの各分野から約40事業所の協力を得たい考え。現在は構成員を募っている段階で、6月中旬の構築を目指している。
学校運営協議会の初会合では、PTAや同窓会、地元自治会、企業、大学等から構成員15人が出席。壽淺校長をはじめ髙橋啓介教頭、藤田雄久事務長、総務、教務、生徒指導、進路指導、探究活動を担当する教職員が顔をそろえた。
壽淺校長はあいさつで、都市型コミュニティ・スクールの着実な前進に向けた協力を要請。アンビシャススクール導入後の生徒たちの変容や、学校経営方針、生徒センタード教育実施に向けた協議会やコンソーシアムの意義を説き「“3年間で成長させてもらえた”と思える高校になれば」と訴えた。
協議会の会長には、札幌市議会議員で同窓会長を務める五十嵐徳美氏が就任。五十嵐会長は「社会に出て生きる力を育むためにも、持続可能な取組にしなければならない」と力を込めた。
委員らは、両部会に分かれて意見交換。「企業見学では、仕事の内容よりも社会人としての潜在能力を伸ばすための考え方を伝えるべき」「大人の自己満足にならないよう、ミスマッチを防ぐためにも生徒と触れ合う機会が欲しい」「学びは一生続いていくものだと伝えていきたい」などと話した。
次回の学校運営協議会は、9月に開催する予定。
(学校 2024-05-27付)
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