校長会長インタビュー第2回 石狩管内小中学校長会会長 佐藤 誠氏 石狩の子どもたちのために(関係団体 2024-07-05付)
石狩小中校長会・佐藤誠会長
―会長就任に当たっての抱負
「石狩の子どもたちのために」―。石狩管内校長会が築いてきた歴史と伝統を継承し、管内教育の安定とさらなる充実・発展に尽くしたい。バランス感覚を大事に、調和を図った責任ある組織運営を進める。
本年度の活動方針の中に「信頼される学校経営のもと、管内教育の安定と充実・発展に努める」「職能向上をめざす研修活動の推進と教職員の資質向上に努める」を挙げている。
校長一人ひとりが、時代に正対した教育改革と、地域や生徒の実態、教職員の状況に即した学校経営を進められるよう、校長会全体で職能向上に努める。
また、会員相互の交流活動を推進し、各校長の声を聞き、管内における教育諸課題を把握して、石狩教育局、管内教育長会をはじめ教育関係諸機関との連携を持ちながら、課題の解決に努めていくとともに、組織の強化と実態に即した会務を推進していく。
―管内教育の特色
「石狩は一つ」という言葉に象徴されるように、管内は子どもを中心に据え、教育関係7機関がそれぞれの立場を理解・尊重し、互いに知恵を出し合い、前向きに解決に当たるという伝統的な風土がある。それは先人たちが教育のありようを展望し、石狩の教育を築き上げてきたことが土台となっている。これからも役割や立場の違いはあっても、機関相互の連携・信頼の中で管内教育の推進に努めたい。
管内教職員で共同研究を進めている石狩管内教育研究会では「一人の百歩より百人の一歩」を合言葉に学校教育の充実と個々の実践力の向上を目指し、教職員同士が切磋琢磨して管内全体の教育力の向上に努めている。
校長会として、石教研活動が全ての子どもに必要な資質・能力を確実に育成する石狩の教育を実現し、石狩管内教育推進の重点テーマである「子どもの未来保障」につながるよう支えていく。
―管内教育課題と対応
本年度の管内校長会の重点課題を「人材育成(教頭、ミドルリーダー、若手教員、女性管理職登用)と人材確保」「授業改革の推進」の2点に絞って設定し、統一した取組を進めている。「北海道における教員育成指標」で管理職のキーとなる資質・能力には人材を育成する力が挙げられ、校長会としても人材確保に協力し、子どもたちの学びを保障し学校を支える人材を育成していくことが大きな役割であり、校長会の課題として取り上げている。
また「子どもの未来保障」を目指した管内教育推進の重点1「資質・能力の確実な育成・定着」を実現する授業改革について、対話を重視し、ICTを有効に活用した授業改革に引き続き取り組んでいく。
校長会としては各校長の実践を協議・交流することで、各校長の参考となるよう取り組む。
―信頼される学校づくりに向けて
管内校長会として二つの重点課題を掲げている。各校それぞれが抱える課題とともに、管内校長会として管内全ての学校で取り組まなければならない課題である。各校では校長のリーダーシップのもと、それぞれの課題を一つ一つ解決していくことが信頼に直結することになるだろう。
人材育成については、管内教頭会の人材育成シートを活用した取組を各校内で一斉に行う中で、管内校長会の「教頭を育てる」取組を行い、学校組織の強化や活性化につなげる。授業改革について組織マネジメントを意識して、より組織的に取組を進めることも学校組織の強化・活性化につながっていく。
管内全校長で、全ての子どもたちの未来を保障する資質・能力の育成と教職員が育つ学校経営に努め、質の高い教育活動の実現を図る。
―教育信条
「教育は人なり」。教育という営みは、人が人に伝え、人を教え育てることである。学校における教育は、子どもの人格形成に直接携わることになる。大切なことに人間性があり、教育の成否は教員の資質・能力に負うところが大きい。信頼されるかどうかによって、その成否は左右される。
人徳という言葉がある。信頼できる人の話はよく聞くが、信頼できない人の話は指導したり命令したりしても誰も聞かない。憧れ続けてはいるがその域には達しない。
昭和62年道教育大札幌分校卒。平成24年千歳市立北斗中教頭、27年江別市立大麻中教頭、29年千歳市立北斗中校長、令和2年石狩市立花川中校長を経て、4年江別市立中央中校長。5年管内小中学校長会事務局長、6年会長に就任した。
昭和39年5月17日生まれ、60歳。
(関係団体 2024-07-05付)
その他の記事( 関係団体)
校長会長インタビュー 第7回 檜山校長会会長 笠松 靖史氏 子どもが主役 先生も主役
―就任に当たっての抱負 本年度、檜山校長会の会長という大任を仰せつかり、重責を担うことになり気が引き締まる思いでいる。 本会は昭和23年の創立以来76年間、管内教育の充実・発展のため...(2024-07-12) 全て読む
十勝教育研究所 リモートワーク実現 繁忙期の超勤時間 例年の3分の1に 所内セキュリティーを改修
【帯広発】十勝教育研究所(山田洋所長)は所内のセキュリティシステムを改修し、所員のリモートワークを実現している。6年度、繁忙期の超勤時間は例年の3分の1に縮減。所員は「個人のペースで業務を...(2024-07-11) 全て読む
校長会長インタビュー 第6回 渡島小中学校長会会長 西田 浩人氏 つながり 学び 声を届ける
―就任に当たっての抱負 渡島小中学校長会は、昭和52年に小学校長会と中学校長会が統合設立してから47年がたつ歴史ある校長会である。その中で、歴代会長を中心に学校教育における様々な課題に対...(2024-07-11) 全て読む
校長会長インタビュー第5回 函館市中学校長会会長 田上直広氏 しなやかに自走する「チーム函中」
―就任に当たっての抱負 人気アニメ「名探偵コナン」の舞台となる追い風もあり、コロナ禍以前のにぎわいが戻りつつある函館市において、このたび創設60年目を迎えた歴史と伝統ある本会の会長の任を...(2024-07-10) 全て読む
稚内でほっかいどう学連続セミナー 宗谷再発見テーマに みち学習等題材に実践発表
【稚内発】認定NPO法人ほっかいどう学推進フォーラム(新保元康理事長)は6月29日、稚内総合文化センターで第10回ほっかいどう学連続セミナーを開催した。教育関係者や建設関係者ら約30人が...(2024-07-09) 全て読む
道公立学校事務職員協会が総会 会長に札幌月寒高・武田氏 8月6日オンラインで研究大会
道公立学校事務職員協会は6月26日、ホテルライフォート札幌を主会場に、第77回定期総会をオンラインで開催した。8月6日にオンラインで第76回研究大会を開くことなどを盛り込んだ事業計画を決定...(2024-07-04) 全て読む
校長会長インタビュー第1回 空知校長会会長 伊藤 聰氏 つながる心 つなげる学び
―会長就任に当たっての抱負 子どもたちが将来に向かって夢や希望を描き、新たな時代を生き抜く力を身に付けることを目指して、各校では教育活動が展開されている。社会の要請を念頭に、こうした実践...(2024-07-04) 全て読む
子の権利 子と教員の認識に差
「子どもの権利」について、子どもと教員の認識に差があることが「ユニセフ“子どもの権利”学校アンケート」結果で分かった。 日本ユニセフ協会は「子どもの権利を大切にする教育」の活動の一環と...(2024-07-04) 全て読む
東北海道農ク実績発表大会 Ⅰ・Ⅲ類・クラブ発表 最優秀に帯農高 Ⅱ類は士幌 8月に全道へ
【釧路発】第72回東北海道学校農業クラブ連盟実績発表大会が6月上旬の2日間、標茶町内の開発センター・コンベンションホールうぃずで開かれた。プロジェクト成果の発表において、分野Ⅰ類では帯広農...(2024-07-03) 全て読む
道進協 役員総会・理事研 会長に札工高・諸橋氏 9月に全国大会道大会開催
道高校進路指導協議会(道進協)は6月21日、札幌工業高校で役員総会および第1回理事研究協議会を開催した。9月19日から2日間、北海商科大学で第30回全国進学指導研究大会北海道大会を開催する...(2024-07-03) 全て読む