【解説】社教人材の在り方議論へ(解説 2024-11-20付)
社会教育の役割・ニーズが大きく変化する中、社会教育主事・社会教育士の在り方に関する議論が中教審の特別部会で議論されている。社会教育人材の活躍促進に向けて役割・位置付けを明確化するほか、質的向上・量的拡大に向けた養成方法の確立など今後の具体的方策をまとめる。
社会教育主事は教育委員会事務局に置かれる専門的教育職員。社会教育士は社会教育主事講習等の学習成果が認知されることで社会教育人材の「エントリー条件」と位置付けられ、NPO・企業などと連携・協働し、多様な分野で人づくりや地域づくりに携わる役割が期待されている。
市町村における社会教育主事の配置率は約4割と下降傾向にある一方、社会教育士になるための講習受講者は増加しており、社会教育士の5年度称号付与数は過去最多の2521人となっている。
中教審生涯学習分科会の社会教育の在り方に関する特別部会は、社会教育人材を中核とした社会教育の推進方策など今後の在り方について検討。社会教育主事を「地域全体の学びのオーガナイザー」として職務内容を明確化するほか、社会教育士を「各分野の専門性を様々な場に生かす学びのオーガナイザー」として役割や位置付けを整理する。
15日に開かれた生涯学習分科会社会教育の在り方に関する会議では、社会教育主事のキャリアデザインの形成が課題として挙がり、年齢・役職に応じて社会教育主事の発令要件を見直すよう提案。社会教育士を社会教育主事の任用資格として位置付ける「2階建ての養成システム」として構築する考えも示された。
若年層を対象とする各地の取組も共有。高校における探究活動が進む中、将来の社会教育人材として活躍する今後の方策に大きな期待が寄せられた。
(解説 2024-11-20付)
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