【解説】外部人材の効果 詳細に把握(解説 2024-11-21付)
学校が複雑化・困難化する教育課題への対応を迫られる中、教員業務支援員をはじめ外部人材の重要性が一層高まっている。7年度予算概算要求では教員業務支援員を前年度と同数の2万8100人、学習指導員を1000人増の1万2000人、副校長・教頭マネジメント支援員を2000人増の3000人配置する予算を計上。補助単価の引き上げに伴い全体で34・7%の増額を見込む。
教員業務支援員には多様な地域人材が担い手となり、教員が児童生徒への支援や教材研究に注力できるようサポートに当たる。継続配置校で特に業務改善の効果が高いとされ小・中学校全体の時間外在校等時間は平成28年度と令和4年度と比較して22%縮減したのに対し、支援員の継続配置校では43%縮減している。
文部科学省はこれまで教員業務支援員等の配置に当たり、各都道府県が任意に設定する成果目標をもとに事業の達成状況を把握していたが、今後は全ての都道府県等において時間外在校等時間に関する指標を設定する考え。関係者によると、新たな指標の設定は補助金の交付が困難になる性質のものではなく「より詳細に長時間勤務の是正状況などの実態を把握することで全体の配置効果の向上につなげることがねらい」という。早ければ7年度からの導入を目指す。
各自治体で学校の支援に当たる外部人材が拡充しつつある一方、学校事務職員は平成18年度の3万789人から令和5年度は1万7638人まで減少。事務職員の配置は使途が特定されてない一般財源であることも要因とされ、地方交付税の算定上見込まれている事務職員数と実際の配置人数に大きな差が生じている。このため事務職員の適正配置を図る新たな補助要件を設けることで自治体に改善を促す考え。
(解説 2024-11-21付)
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