【解説】主権者教育推進における留意点
(解説 2016-02-16付)

 「公職選挙法等の一部を改正する法律」がことし六月十九日から施行され、選挙権年齢が満十八歳以上に引き下げられる。高校等での政治的教養の教育と生徒の政治的活動について文部科学省が通知を発出したほか、教育委員会や学校などが様々な取組を行っている。

 山口県教委は、教員用手引『高校等における主権者教育の推進に向けて』を作成。主権者教育を、「積極的に」「効果的に」「公正に」推進するため、現状と課題や県としての方向性、効果的な手法、授業実践例、留意点などをまとめた。

 主権者教育を「公正に」推進するため、「政治的な教養を育むために行われる指導は、特定の党派教育を行うことを目的とするものではなく、公民としての資質を養うための指導」であることに留意し、「現実の具体的な政治的事象を取り扱う場合には、個人的な主義主張を述べることは避け、公正かつ中立な立場で生徒を指導する」ことを求めている。

 授業で新聞記事を用いて政治的事象を取り扱う場合、政治的中立性を確保するために、「何紙程度の新聞を使用するかが問題なのではなく、多様な見解を生徒に紹介できているかが重要」と指摘。「教員が生徒に対して特定の政党に関する新聞記事のみを配布したり、特定の政党のみ目立たせて配布した場合、公職選挙法に違反するおそれがある」と注意喚起している。

 また、授業において、「教員の個人的な主義主張を避けて公正かつ中立な立場で指導するよう留意することが必要」とし、「教員の言動が生徒に与える影響が極めて大きいことから、生徒から教員の主義主張を尋ねるような質問があった場合でも、教員が特定の見解を自分の考えとして述べることについては避けることが必要」と留意点を挙げている。

(解説 2016-02-16付)

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