【解説】経団連の新卒採用に関する調査
(解説 2016-02-26付)

 ことし四月入社対象の採用選考活動について、企業の九割以上が「売り手市場(学生側が有利)」であったと考えていることが、日本経済団体連合会(経団連)の調査から分かった。

 調査は昨年九~十月、経団連会員企業のうち一千三百三十一社を対象にアンケート方式で実施。七百九十社から回答を得た。

 二十八年四月入社対象の採用選考活動は九六・七%の企業が実施。企業の採用意欲は高い水準で推移している。就職採用市場に関する評価では、「前年と比べて売り手市場であった」という回答が九一・一%を占め、二十七年入社と比べ、二四・四ポイントの大幅増となった。

 内定辞退者数をみると、前年と比べて「大幅に増えた」「やや増えた」と回答した企業の割合が五五・二%と過半数に達した。追加募集についても、「すでに行った」「今後行う予定」と回答した企業が四七・四%にのぼった。

 採用選考スケジュールの変更に伴い、学生の学業と就職活動について、九六・二%の企業が「悪い影響があった」と回答。「就職活動の長期化の是正」や「学部生・院生の学習時間の確保」など、すべての設問項目で、「良い影響があった」とする回答を大きく上回り、スケジュール変更の目的とは異なる結果となった。

 自社の採用選考活動についても同様に、八七・九%の企業が「悪い影響があった」と回答。項目別では、「人事担当者の業務量」と「採用選考活動の長期化の是正」が八割を超えた。

 経団連非会員企業を含めた企業全体の「指針」のスケジュールの順守状況についての認識は、八七・五%の企業が「守られていない」と回答。二十九年入社や三十年入社以降からスケジュールを「見直すべき」とした企業は、八〇・〇%にのぼった。

(解説 2016-02-26付)

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