道教委がキャリア教育推進会議 CS導入で地域と連携を コーディネーターの育成必要
(道・道教委 2016-06-03付)

キャリア教育推進会議
地域との効果的な連携などについて協議した

 道教委は一日、札幌市内の道第二水産ビルで二十八年度第一回道キャリア教育推進会議を開いた=写真=。「小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業」の一環。会議では、「コミュニティ・スクール(CS)導入を通して、地域との連携・協力を進めていくことが大事」との意見が出たほか、「その地域で、教育資源と思っていても、それは本当なのか。しっかりと把握し、何が優れているのかを検証することが必要」「学校、産業、行政をつなぐコーディネーターの育成が大事」などの声も上がった。

 同事業は、地域の未来を担う人材を育成するため、地方自治体や地域の産業界など関係機関・団体の支援を受けながら、研究指定校において、家庭生活の大切さや子どもを育てることの意義についての学習や、小・中・高校間の体系的なキャリア教育に取り組み、本道におけるキャリア教育の充実を図るもの。二十七~二十九年度の三ヵ年事業。

 研究指定校に小・中・高校五十校を指定するとともに、各地に地域未来づくり会議を設置。地域の良さや地域での生活を営むことについての意義等について理解を深める「地域ダイスキ!プロジェクト」、地域で子どもを育てることの意義等について理解を深める「子どもダイスキ!プロジェクト」に取り組む。

 道キャリア教育推進会議は、研究指定校の取組や地域未来づくり会議の運営について、専門的見地からの指導・助言を行うために設置。外部有識者や関係課職員などで構成している。

 本年度第一回会議では、大きく二点について協議した。

 まず、「地域の自然や産業等の教育資源を生かした取組の充実策」については、「事業の本当の効果が現れるのには、十年、二十年かかる。追跡調査ができればよいのでは」「その地域で、教育資源と思っていても、それは本当なのか。しっかりと把握し、何が優れているのかを検証することが必要」などの意見が出た。

 「地域との効果的な連携の方策」にかかわっては、「指定期間の三年間のみの取組に終わっては意味がない。学校が地域などと連携していく必要がある。そのためには、CS導入を通して、地域との連携・協力を進めていくことが大事。特に、道立高校にこそ必要」「子どもの発達段階に応じて、生きる力を身に付けさせなければならない。学力や体力だけではなく、ボランティア活動などを通して、子どもの人生を生きる幹を太くしなければ。そのために、学校運営協議会は重要なツールとなる」などと、CS導入の有効性を指摘する意見が相次いだ。

 このほか、「人が大事な資源。地域で頑張る大人の価値観を学ばせたい」「学校、産業、行政をつなぐコーディネーターの育成が大事」などの意見があった。

(道・道教委 2016-06-03付)

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