【解説】公立学校施設の木材利用状況(解説 2016-12-07付)
二十七年度に新築された公立学校のうち七〇・六%が木材を使用した「木の学校」であることが、文部科学省が実施した「公立学校施設における木材利用状況に関する調査」の結果から明らかになった。
全国の公立学校施設を対象に、①木造施設の整備状況および非木材施設における内装木質化の状況②木の学校の木材使用量―について調査した。
二十七年度に新しく建築された学校施設一千七十六棟のうち、七〇・六%の七百六十棟が木材を使用した木の学校だった。このうち、木造施設(工事の全実施面積のうち木造面積が過半を占める施設)は一七・三%の百八十六棟で、前年度より三・六ポイント減少した。
床や壁、天井などの内装を木質化した非木造施設は五三・三%の五百七十四棟で、前年度に比べ三・四ポイント増加。
小・中学校については、新しく建築された七百七十二棟のうち、七四・七%の五百七十七棟の建物で木材を使用。うち木造施設は一六・二%の百二十五棟で、前年度を二・四ポイント下回った。内装を木質化した非木造施設は五八・五%の四百五十二棟で、五・二ポイント増加した。
一方、二十七年度に整備された木の学校における木材使用量は、全施設で七万二千九十五立方㍍。うち、国産の木材は六七・六%の四万八千七百二十九立方㍍だった。特に、木造施設での国産木材の使用は八三・三%に達しており、内装等に木材を使用した非木造施設でも、六〇・〇%が国産材を使用した。
文科省は、調湿効果による学習環境の改善、地場産業の活性化、地域の風土や文化への調和などから、学校施設への木材利用を推進しており、木造校舎の整備や内装の木質化に対する国庫補助を行っている。
(解説 2016-12-07付)
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