【解説】改正義務標準法案が閣議決定
(解説 2017-02-10付)

 政府は七日、義務標準法等の一部を改正する法律案を閣議決定した。今国会に法案を提出する。改正案が成立すれば、二十九年度から通級指導や日本語指導の教員などの基礎定数化をはじめ、今後十年間で、現在の加配定数(二十八年度約六万四千人)の約三割が基礎定数に組み入れられる。

 学校の指導体制の充実・運営の改善を図るため、①基礎定数化に伴う教職員定数の標準の改正②事務職員の職務内容の改正、「共同学校事務室」の規定の整備③学校運営協議会の役割の見直し、「地域学校協働活動」の実施体制の整備―などの措置を講ずる。

 ①では、「通級による指導」「日本語指導」「初任者研修」のための基礎定数を新設。これによって、通級指導では、指導する教員一人当たりの子ども数が二十八年度の十六・五人から十三人になる。同様に、日本語指導では二十一・五人から十八人、初任者研修では指導する初任者数が七・一人から六人になる。また、少人数指導等のための基礎定数も新設(学校の児童生徒数によって算定)。

 ②では、学校の事務職員が主体的に校務運営に参画するよう職務規定の見直しを図ったほか、学校事務を共同して処理する共同学校事務室の設置について制度化する。

 ③では、教育委員会に対する学校運営協議会の設置の努力義務化、学校運営への支援について協議事項に位置付けたほか、委員に地域学校協働活動推進員を加える等の規定の見直しなどを盛り込んだ。

 また、都道府県が設置する義務教育諸学校のうち、「不登校児童生徒」に対して特別な指導を行う教職員と、「夜間その他特別な時間」に授業を行う教職員への給与に要する経費を国庫負担の対象に追加する、義務教育費国庫負担法の一部改正も提出する。

(解説 2017-02-10付)

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