【解説】インフル患者、３週連続最多更新

（解説 2017-02-16付）

　一月三十日から二月五日の一週間にインフルエンザ定点医療機関を受診した道内の平均患者数は、前週を六・一五人上回る二十二・九二人と、三週連続で今季最多を更新した。根室、岩内保健所管内で新たに警報が発令されるなど、全道的に流行が拡大している。

　厚生労働省によると、一月二十九日までの一週間に全国約五千のインフルエンザ定点医療機関を受診した平均患者数は、前週の報告数を一・三二人下回る三十九・四一人と、今季初めて減少に転じた。しかし、依然として大流行の発生を示す警報レベル（受診患者数三十人以上）にある。都道府県別では、福岡県が五十五・〇三人で最も多く、宮崎県五十四・〇二人、愛知県五十一・四四人、高知県五十・六〇人と続き、十九道府県で前週の報告数から増加がみられたが、二十八都府県で減少した。

道内の定点当たりの患者数は、前週より六・一五人増え、今季最高の二十二・九二人となった。道内三十保健所のうち、富良野が六十三・〇〇人で最も多く、根室、岩内で新たに警報を発令するなど、六保健所管内が警報レベルにある。札幌市は前週の一・九倍となる二十三・三八人となるなど二十保健所管内で注意報（受診患者数十人以上）が発令されている。

道感染症情報センターによると、五日までの一週間に道内の幼稚園、小学校、中学校・高校等において、十一校で休校、五十九校で学年閉鎖、百五校で学級閉鎖の措置が取られ、新たに三千三百四十四人の幼児、児童、生徒がインフルエンザを発症した。

十九日から冬季アジア札幌大会が札幌市と帯広市で開かれるなど、各地から人が集まる会場などで感染が拡大する可能性もあり、同センターは手洗いやマスクの着用などの徹底を呼びかけている。

(解説 2017-02-16付)