【解説】チャイルドシートの使用状況

（解説 2017-02-15付）

　チャイルドシートの使用が義務付けられている六歳未満の子どもの使用率は、全国平均で六四・二％と九年連続上昇したものの、正しく車両に取り付けられているケースは四割にとどまることが、警察庁と日本自動車連盟（ＪＡＦ）の合同調査で分かった。

　昨年十一月三～十五日の間、自動車乗車中の六歳未満の子どもを対象に、チャイルドシートの使用状況や取り付け・着座状況について、聞き取りまたは目視によって確認した。調査対象は、全国九十九ヵ所・一万二千九百五十一人。

　六歳未満児全体の使用率は、前年比一・五ポイント増の六四・二％と、合同調査が始まった十四年以降、最高となった。札幌の円山動物園、旭川の旭山動物園など三ヵ所で調査した北海道は八〇・二％で、全国平均を大きく上回った。

　年齢層別使用率は、一歳未満が前年比〇・五ポイント増の八五・七％、一～四歳が二・四ポイント増の六四・四％で、ともに過去最高を更新。五歳は一・〇ポイント増の三九・一％で、一昨年（四〇・五％）に次ぐ使用率となった。

　チャイルドシートの取り付け・着座状況は、北海道、宮城県、東京都、愛知県など全国八地域・十六ヵ所を対象に実施。説明書どおり正しく取り付けられていたチャイルドシートは、乳児用シート四〇・〇％、幼児用シート三八・六％。誤用のうち、「固定するための腰ベルト（シートベルト）の締付け不足」が約七割を占めた。

　また、正しく着座していた子どもは、乳児用・幼児用・学童用シート全体で五八・六％。乳児用・幼児用シートの誤用の多くは、「ハーネス（チャイルドシートの子ども用ベルト）の高さ調節の間違いと締付けの不適正」、学童用シートは装着に対する使用時期が早すぎる「体格不適合」だった。

(解説 2017-02-15付)