京極町立南京極小 69年の校史に幕引き 在校生9人、新たな決意示す(学校 2017-03-01付)
壇上で思い出を振り返る在校生
【倶知安発】京極町立南京極小学校(前田敦子校長)の閉校式典が二月二十五日、同校で挙行された。在校生をはじめ、卒業生や地域住民ら約百六十人が出席し、六十九年にわたる校史の幕引きに立ち会った。
南京極小は、昭和二十三年に開校した。以来、京極町の児童教育の要としての一翼を担うとともに、地域の振興・発展に寄与。学び舎を巣立った三百八十六人は、多方面で活躍している。
現在、在校生は九人。過疎化・少子化の進行に伴い、今後の児童数の確保が困難となったことから、ことし三月で閉校する運びとなった。
閉校式では、京極町教委の髙橋武志教育長が告辞。「大きな決断に至るまでには、保護者や地域の皆さんの心情と教育委員会の心情が交錯し、紆余曲折を経たが、子どもたちの教育環境を重視した考え方に深い理解をいただいたことを心から感謝したい」としながら、「在校生にはこれまでの思い出を大切にし、この先の出会いを心待ちにし、励まし合いながら学校生活を送ってほしい。地域の皆さんにはこれまで培ってきた南京極小の歴史や伝統を後世に語り継がれていくことを願う」と述べた。
続いて、京極町の山崎一雄町長が式辞。「閉校後、本町は小学校一校、中学校一校となり、児童の皆さんはそれぞれの学校に向かうことになる。南京極小で学んだことをしっかり心にとめて学校生活を送って」と激励したあと、「本町としても、学校と家庭、地域と社会との連携を進めながら一人ひとりの状況に応じた細やかな指導・支援がなされるよう教育環境づくりに努めていく」との考えを示した。
このあと、あいさつに立った前田校長は「昨年三月に閉校が決まってから南京極小と在校生九人のゴールをどこに定めればいいのか悩む日もあった。しかし、本校に携わる多くの方々が、目指すのはゴールではなく、スタートラインであると気づかせてくれた」とした上で、「この学び舎を最後に旅立つ九人の児童はスタートラインに立ち、ここで学んだこと、経験したことを糧とし、一人ひとりの輝かしい未来を切り開いてくれると信じている」「先人たちが築き上げてきた教育の礎は今後も途絶えることなく引き継がれていくものと思う」と期待を寄せた。
南川勝幸PTA会長、京極町議会の田村英樹議長、後志教育局の武田信吾局長のあいさつ、歴代校長・教職員・PTA会長・母の会会長に対する感謝状の贈呈に続き、在校生九人がこれまでの思い出を発表。学校生活で印象に残った出来事を振り返ったあと、「いつも笑顔で友だちにやさしくする」「勉強も運動も自分の目標に向かって最後まで頑張る」「助け合う心、あきらめない心を忘れずに学校生活を送りたい」などと決意を語った。
最後に全員で校歌を斉唱。六十九年にわたる長い校史の幕を引いた。
式典終了後には、思い出を語る会を開催。出席者は全校児童らによる羊蹄太鼓の演奏を堪能したあと、同校での懐かしいエピソードなどを話題に歓談した。
(学校 2017-03-01付)
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