旭川市内中学校24校の生徒会役員 いじめ防止の取組協議 サミットで基本方針活用
(市町村 2017-08-28付)

旭川市教委Actサミット
60人が参加し、いじめをなくすための取組などについて意見交換した

 【旭川発】旭川市中学校連盟と旭川市教委は七月下旬、旭川市立東陽中学校で「生活・学習Actサミット」を行った。市内の中学校二十四校から生徒会役員六十人が参加。サミットのテーマ「いじめの問題」のもと、旭川市教委がことし五月に発行した「学校いじめ防止基本方針(中学生用案)」を活用して協議。生徒たちは、いじめの防止に向けた取組などについて協議した。

 サミットは、同連盟生活部が主管する夏季研修会の中で行った。テーマは「いじめの問題」と設定。市教委が作成した基本方針(中学生用案)をもとに、一人ひとりにいじめ防止への意識を向上させることを目指し協議することとした。

 今回、市PTA連合会や市の校長会、旭川赤十字病院などから助言者が参加した。

 開会式の冒頭、西川将人旭川市長のメッセージを東陽中学校の升田将斗君が代読。近年におけるインターネットの普及で、SNSがコミュニケーションツールとして利用されている現状にふれた上で「それを活用したネットいじめの現状から対応へのもどかしさ、防止への難しさを感じている」と話し、いじめ防止に向けて関係機関の人たちと交流しながら、積極的な意見を出し合うよう伝えた。

 続いて、旭川市教委の赤岡昌弘教育長は、基本方針(中学生用案)にふれ「いじめ問題を自分の視点で考えてほしいとの願いを込めて作成したもの」と述べ「今後の生徒会活動を充実させてほしい」と呼びかけた。

 続いて、学校混合で生徒四人ずつの十五グループ分かれ、一グループに助言者を一人ずつ配置して協議に移った。

 ①基本方針(中学生用案)を読んで、生徒の視点から「いじめをなくすために伝えたいことや取組」としてどのようなことが考えられるか②生徒の視点から「小学校と連携したいじめの問題の取組を行う上で大切にしていきたいこと」は、どのようなことが考えられるか―の二点を柱に協議した。

 ①については、生徒たちの実態を知るためにアンケート調査や外部講師を活用した講演会、掲示物で啓発運動をすることなどが意見として挙がった。

 ②については「小学生に分かりやすく劇を披露して、いじめ防止対策への意識を高めさせたい」「小学校内にボランティアで参加する機会を増やしていく」などの声が挙がった。

 このあと、㈱オフィスユーの相原希美氏を講師に迎えて、アナウンス研修を行った。生徒たちは、発声法や言葉の知識を学び、コミュニケーションスキルの向上に向けて取り組んでいた。

(市町村 2017-08-28付)

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