持続可能な学校体制を 道中理事研・橋本会長あいさつ
(関係団体 2018-11-15付)

道中学校長会第5回理事研橋本会長
橋本会長は、4項目について話を進めた

 九日に開かれた道中学校長会の三十年度第五回理事研修会(十三日付1面既報)における橋本直樹会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

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 私から四点について話をする。

 一点目は、道中研・全日中研、地区別教育経営研究会について。

 九月二十一日、二十二日に行われた第六十回道中学校長会研究大会十勝・帯広大会については、先日発行した道中だより三六四号において、会員の皆さんに大会の内容について報告した。帯広市を会場に二日間にわたり開催されたこの大会は、震災直後にもかかわらず全道各地から三百十人を超える参加をいただいた。大会実行委員長の辻野校長を中心に、帯広市校長会、十勝小・中校長会の総力を挙げた、きめ細かな配慮と準備、そして、おもてなしによって大きな成果を上げるとともに、「チーム道中」を再確認することができた大変充実した大会になったと確信している。

 また、十月十八日、十九日に行われた第六十九回全日本中学校長会鳥取(米子)大会にも、多くの道中会員の皆さんに参加いただいた。道中を代表して、第四分科会において函館市校長会と檜山校長会から提案が行われた。両校長会の協力にあらためて感謝する。モンベル創業者で現会長の辰野勇氏による記念講演も含め、大変充実した大会だった。

 つぎに、七月三十日の上川地区・旭川市小学校、中学校からスタートし、十月二十二日の札幌市小学校長会まで、各地区において行われた地区別教育経営研究会についてだが、企画・運営を担当された各校長会の役員ならびに関係者の皆さんに心よりお礼申し上げる。本年度は、震災の関係で残念ながら函館・渡島地区と胆振地区が中止になったが、各地区においては、年々、内容や運営方法など十分検討や工夫が進められ、校長の職能向上に資する充実した研究会となっていることにも感謝申し上げる。また、本年度も「道小・道中の活動紹介」に協力いただき、道小・道中がより身近に感じてもらえていると実感している。今後もさらなる充実を目指していきたいと思っている。来年度に向けて意見や要望などあれば、経営部まで寄せてほしい。

 二点目は、全国学力・学習状況調査について。

 六日に道教委から『北海道版結果報告書』が出されたが、中学校の国語Aと理科で全国平均を上回り、他の教科でも正答数の少ない子どもの割合が減少するなどの改善傾向がみられた。

 一方、学校が検証サイクルの確立に取り組んでいるものの教科に関する調査結果にその効果が十分に現れていないことや、ゲームなどをしている児童生徒の割合が全国よりも高いなどの状況から、校長のリーダーシップによる組織的な授業改善や、家庭と連携した望ましい生活習慣の確立に向けた取組の充実の必要性が指摘されている。

 新学習指導要領をにらみながら、さらなる改善に向けて、学校と家庭・地域・行政が一体となった取組を推進していきたいと思っている。

 三点目は、国および文科省関連事項について。

 鳥取大会の前日に第二回全日中理事会が行われ、その中で、山本全日中会長から説明があった。二〇一九年度「文教関係立法・予算措置等」要望書の提出については、七月に要望書をもとに要請活動が行われた。文科省の予算概算要求および全日中の要望に関しては『特報 第一号』を参照いただきたいと思う。

 また、文科省の情勢説明の中では「society5.0」における学びの在り方が、今まで以上にクローズアップされてきたように感じた。

 四点目は、学校における働き方改革にかかわる事項について。

 今月一日に文化庁から文化部活動のガイドラインの素案が示されたが、基本は運動部活動のガイドラインと同様なものとなっており、年内に策定・通知となる予定である。

 北海道で現在検討が進められている「部活動の在り方に関する方針」は、すでに運動部、文化部を含めたものとなっており、今回の文化庁の素案を受けて十一月末に決定案が提示され、来年一月に方針策定となる見込みである。それを受け、北海道アクション・プランの見直しや各市町村の行動計画の見直しなどが進んでいくと思われる。

 各学校でも、部活動に関する活動方針の策定や各市町村の行動計画に基づいた取組が求められることになる。自校の現状に当てはめ、家庭、地域、行政との連携をより細やかに進めながら、業務の明確化や適正化を図り持続可能な学校体制の構築に向け、制度や意識の両面からの改革を進めることが必要と考える。

(関係団体 2018-11-15付)

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