根室複式教育研究連盟が研究大会 ふるさと拓く子を育成 言語活動工夫した指導考察
(関係団体 2018-11-16付)

 【根室発】根室複式教育研究連盟(委員長・佐藤睦子別海町立上風連小校長)は九日、別海町立上風連小学校で第六十六回根室管内へき地複式教育研究大会別海大会を開いた。約七十人が参加。授業公開や研究協議、講演を通して、言語活動を工夫した算数科の指導の在り方などについて考えを深めた。

 大会テーマは「主体的・創造的に学び、豊かな心でたくましくふるさとを切り拓く子どもの育成~へき地・複式教育の特性を生かし、児童生徒一人ひとりに未来に“生きる力”をはぐくむ学校・学級経営と学習指導の充実を目指して」。 本年度は三ヵ年計画の最終年次。「導入段階において、課題や教材を工夫することによって課題解決に取り組む意欲を高めることができる」「展開の場面において、指導方法を工夫することによって進んで自分の考えを表現することができる」と仮説を立て、研究を進めてきた。

 上風連小の研究主題は「主体的に考え、進んで表現できる子どもの育成~算数科における言語活動の工夫を通して」。

 一~六年生と特別支援学級の算数科六授業を公開した。

 そのうち、一年生(児童数七人)の「どんなけいさんになるのかな」は中田宗秀教諭が指導。

 本時では「加法や減法を適用して問題を解決することを通して、演算を決定する能力を伸ばす」ことを目標とした。

 中田教諭は最初に足し算の計算練習を行わせたあと、めあて「絵を見て、おはなし問題をつくり、式と答えを書こう」を提示。教科書にあるサルとスズメの絵を見て、どのような問題ができそうか予想させたあと、足し算なら「合わせて」「全部で」などの言葉、引き算では「飛んでいった」「どちらが多い」「違いは」などの言葉があることを伝えた。

 児童は一人で答えを考えたあと、ペアで交流した。

 次いで、実物投影機でノートを映し出しながらクイズ形式で全体に発表。「スズメが九匹地面にとまっていた。六匹飛んできた。みんなで何匹になるか」「木にサルが七匹いる。島と橋にいるサルは十二匹。違いは何匹か」などと問いかけ、ほかの児童が式と答えを考え回答した。

 中田教諭は「“ぜんぶで”などを使うと足し算に、“のこりは”“どちらが”などを使うと引き算になる」とまとめた。

 授業後には研究協議のほか、道教育大学釧路校の早勢裕明教授が「算数科の複式授業における“主体的・対話的で深い学び”のデザイン」と題して講演した。

(関係団体 2018-11-16付)

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