道教委 障がい者就労連携事業 学校への支援対策強化 新規就労先開拓、職域拡大
(道・道教委 2019-07-11付)

 道教委は、本年度から2ヵ年計画で「障がい者就労促進地域連携事業」を実施する。職業学科設置校6校、札幌視覚支援学校1校の計7校を指定校とし、職業学科設置校では、「小・中・高・特別支援学校キャリア教育連携推進会議」の開催や「就労支援サポートチーム」による新規就労先の開拓を実施。札幌視覚支援学校では、大学との連携によるICT関連の資格取得講習会の開催など、職域の拡大に取り組む。キャリア教育の一層の充実、就労促進・就労継続に向けた体制整備を図り、来年度の成果普及実践交流会で成果を全道に普及させる。

 道内における特別支援学校高等部卒業生の就職率は上昇傾向にあるものの、全国と比べると依然として低く、就職後1年以内に約1割の生徒が離職している状況もある。

 道教委は就職率が低い要因として、障がい者雇用に対する生徒や企業の理解不足、学校への支援体制が不十分であるとし、学校を支援する対策の強化が必要と判断。視覚・聴覚の特別支援学校の実習においては、あん摩など特定分野が中心となっていることから、情報通信技術の活用による職域拡大に向けた取組が必要としている。

 このため、本年度から2ヵ年計画で障がい者就労促進地域連携事業を開始。職業学科設置校6校と札幌視覚支援学校を合わせ7校を指定校とし、特別支援学校を核として道教委と道の保健福祉部、経済部が連携してキャリア教育の一層の充実、就労促進、就労継続に向けた体制を整備する。

 道内6地域で指定する職業学科設置校6校では、学校、障害者就業・生活センター、ハローワークなどで構成する就労支援サポートチームが新規就労先を開拓するほか、企業人材や卒業生による職業講話を実施する。

 また、教員の職業教育や進路指導に関する知識・能力の向上を図るため小・中・高・特別支援学校キャリア教育連携推進会議を開催。特別支援学級の児童生徒を対象に、特別支援学校の作業学習体験会や進路講話も行う。

 札幌視覚支援学校では職域拡大ワーキンググループ会議を開き、大学と連携した生徒に対するICT関係の資格取得に向けた検討を行い、講習会や職業講話を実施。

 テレワークによる勤務形態やICT関連への職域拡大を図っていく。

 来年度は、成果普及実践交流会を開催。実践事例集やリーフレットの作成・配布などを通し、成果を全道に発信する。

(道・道教委 2019-07-11付)

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