道教育大附属函館中が研究大会 学習指導要領の趣旨実現 3ヵ年研究の成果を発信(学校 2019-07-25付)
【函館発】道教育大学附属函館中学校(金光秀雄校長)は6月中旬、同校で教育研究大会を開いた。渡島管内の教職員など約200人が参加。研究主題「新学習指導要領の趣旨を実現する教育の展開」のもと、7授業を公開。3年間の研究成果を発信した。
同校は平成29年度から、研究主題「新学習指導要領の趣旨を実現する教育の展開」のもと、単元のデザインやカリキュラム・マネジメントを中心に研究活動を展開してきた。
3年次研究の最終年度となる本年度は、副主題を「“探究”(総合的な学習の時間)を核にしたカリキュラム・マネジメント」と設定。前年度までの研究成果と課題を踏まえ、これまで使用してきた「単元デザインシート」を改良し、各教科の評価規準を工夫することで、①各教科等の資質・能力②情報活用能力③市民として求められる資質・能力―の3つの育成に向けた学習活動の実施を目指している。
各教科の単元では、①~③の資質・能力の育成を見とるための評価基準や学習活動の展開を「単元デザインシート」に記すことで、
生徒の資質・能力の向上にどのように働きかけていくか把握しやすくしている。
また、29年度からは「総合的な学習の時間」を「探究」として設定。
生徒一人ひとりが自身の探究したい課題への調査・探究をする授業を展開。①~③の資質・能力の向上に向けた授業や外部講師による講演会などを実施してきた。
探究では、生徒が3年間の集大成として、各テーマで卒論を作成する予定となっており、3年生全員が同校の全教職員が指導するゼミに所属。課題の設定や構成などを協議している。
◆生徒と教諭がシンポジウム 将来に向けスキル育成 3年探究「卒業研究」公開
道教育大学附属函館中学校は、教育研究大会において7授業を公開。このうち、3年探究「卒業研究」は、郡司直孝教諭、朝倉潤教諭、森谷剛教諭、金子智和教諭が指導。ゼミでの発表や意見交換のほか、生徒と担当教諭によるシンポジウムが行われた。
各ゼミの協議では、生徒同士が意見交換を行う一方、これまでの研究内容を確認。「中学生によるバスケットボールの試合におけるメンタルはどのようなものか」「人はどのように持久力を付けるのか」など、各テーマに関する発表内容について、ゼミごとに協議が行われた。
生徒は、発表内容の文言や説明の修正・改善のほか、テーマを探究する上で研究・調査が必要な項目について積極的に意見を交わしながら、今後の探究内容を整理していった。
ゼミでの意見協議のあと、朝倉教諭、森谷教諭、金子教諭、生徒3人によるシンポジウムを実施。森谷教諭は、生徒がテーマを決定する上で「論文らしくなるテーマを設定する生徒もいたが、それが本当に自分の探究したいことなのかをしっかり確認した」などと、生徒に助言したことを紹介した。また、来場者からの「研究の中で感じたことは」という質問に対し、生徒の一人が「自分の将来・今後につながっていくスキルの育成ができている」と回答した。
このあと、教科別分科会のほか、大谷大学文学部の荒瀬克己教授が「評価を軸としたカリキュラム・マネジメントについて考える」と題し講演。授業づくりやカリキュラム・マネジメントへの理解を深めた。
(学校 2019-07-25付)
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