道教委　医療的ケア看護師等研修会　“安全”を学びの対象に　教員との協働考える

（道・道教委 2021-01-13付）

　道教委は７日、学校における医療的ケアに関する看護師等研修会をオンライン開催した。医療法人稲生会の土畠智幸理事長が「医療安全と学びのジレンマから看護師と教員の協働を考える」と題して講義。アンケートシステムで受講者の意見を共有し、医療的ケアが必要な児童生徒の安全を、学びの前提から対象へと変化する観点を示した。

　医療的ケアが必要な疾患・障がい等に関する基本的な理解、医療的ケアに関する一般的な理論・手技等の専門性を高め、学校における医療的なケアの適切な実施を図るもの。

　学校に勤務する看護師、准看護師など約６０人が参加。ウェブ会議システムによるオンライン開催とし、当日参加できない受講者には動画配信サイトから限定公開した。

　はじめに、特別支援教育課の津川周一主査が学校における医療的ケアに関する看護師の役割について説明。日本訪問看護財団の菊池よしこ事業部課長が『学校における医療的ケア実施対応マニュアル（看護師用）』の活用に向けた方法について講義した。

　つぎに、土畠理事長が講義。架空の医療的ケアが必要となる児童生徒の事例のもと、アンケートシステムで参加者の意見を共有し、医療上の安全と学びを優先する観点を整理して示した。

　土畠理事長は、医療視点の「医療安全」から患者視点の「患者安全」へと安全そのものの考え方が変化しているとし、安全を学びの前提から対象とする観点を提示。

　在宅ケアにおける安全対策の視点を示し、他の目的や恩恵を包括して児童生徒の安全性について検討する必要性を示した。

(道・道教委 2021-01-13付)