附属函館中の全国学力・学習状況調査 端末で質問紙調査に回答 省力化やコスト削減など期待(学校 2021-05-31付)
調査に回答する生徒
【函館発】全国学力・学習状況調査が27日、2年ぶりに行われた。1人1台端末の活用に先駆的に取り組んできた道教育大学附属函館中学校(中村吉秀校長)では、文部科学省の試行実施を受け、生徒がタブレット端末で質問紙調査に回答。教職員からは、集計の簡易さや配送にかかるコスト削減を期待する声が上がっている。
文科省はことし3月、PISA(OECD生徒の学習到達度調査)など国際的な学力調査において、コンピューター等を使用した調査が実施されている傾向を踏まえ、本年度の全国学力・学習状況調査のうち、児童生徒の質問紙調査を一部の学校においてオンラインで試行することを決定。道教育大附属函館中をはじめ、全国で約100校が依頼を受け、調査に参加した。
同校は平成25年に大学予算で1人1台端末の導入を開始。29年には保護者負担によるBYOD(個人所有端末の持ち込み)で端末を購入するなど、いち早くオンライン学習に取り組んできた。
これまで、道内外各校と研修や双方向のオンライン授業などを実践。国の指定事業にも取り組み、道内外へオンライン学習の成果やノウハウを発信してきた。
授業の振り返りテストにも積極的に端末を活用し、生徒の苦手な学習内容を把握して傾向と対策を確認。グラフ化し、分析する教員もいる。
27日、小学6年生と中学3年生を対象に行われた全国学力・学習状況調査における質問紙調査では、3年生の生徒がタブレット端末でQRコードを読み取り、氏名などの個人情報を認証。ウェブシステムに接続後、生活実態や学習意欲などについての回答を入力した。
調査を完了した生徒の情報は、担任教諭の端末に瞬時に共有される仕組みとなっている。
調査に立ち合った冨尾拓主幹教諭は「調査後、生徒の回答用紙がそろっているかを確認する作業が省けた。業者に配送するコストも省けるのではないか」と話し、集計の簡易さや準備にかかるコスト削減を期待する。
今後同校は、GIGAスクール構想の本格化を踏まえた国の児童生徒の近視の実態調査にも参加。白川卓副校長は「今後も端末活用に関する効果的な活用を追求し、チャンスがあれば、様々な事業に積極的に取り組んでいきたい」と話していた。
(学校 2021-05-31付)
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