【解説】教員志望減少に関する調査(解説 2022-04-19付)
教員のなり手不足が深刻化する中、日本若者協議会は教員を志望する学生を対象に教員志望減少に関するアンケートを行った。教員志望の学生が減っている理由について、回答した大学生らの9割超が長時間労働など過酷な労働環境に原因があると考えており、回答者の2割が「教員を志望していたがやめた」と答えた。
同協議会は、若者の声を政策に反映することを目指す団体。調査は3月から4月にかけて、教員志望の学生を対象にインターネット上でアンケートを実施。高校生、大学生、大学院生ら211人から回答を得た。
教員志望の学生が減っている理由(複数回答可)で最も多かったのは「長時間労働など過酷な労働環境」で、回答者の9割以上に当たる199人が選んだ。このほか半数以上の学生が「部活顧問など本業以外の業務が多い」(163人)、「待遇(給料)が良くない」(141人)、「保護者や地域住民への対応が負担」(121人)と回答した。
自由記述では「給与と業務内容、勤務時間が見合っていない」(大学3年)、「授業準備や授業以外の業務時間が多過ぎる」(大学院2年)などの声が寄せられた。「部活動がなくなれば教員になりたいと言っている仲間が多い」(大学4年)など部活動についての記述も数多く寄せられた。
教員への志望については42%が「志望している」と回答したものの「志望していたが、迷っている」が37%、「志望していたがやめた」が21%に上った。
志望をやめた理由は「残業代が出ないのにもかかわらず残業はほぼ毎日ある」(大学3年)、「民間企業の待遇の方が良く、働きがいがある」(大学4年)、「結婚して子どもが生まれたあとに、私生活と両立させられるイメージが全く湧かなかった」(大学3年)などが挙がった。
(解説 2022-04-19付)
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